治るか~ RTのエンジンを動かせ

本日もご覧いただき、ありがとうございます。

さて、ガソリン供給にトラブルありと踏んだRT、修理を開始します。

まず、トラブルの個所が点火系ではないということを確定させて燃料系を攻めるため、プラグに火が飛んでいるかどうかをチェックします。
ストックしてある新しいプラグをダイレクトイグニッションに挿入、プラグのボディを車体側に接触させてアースを取り、セルを回します。
20140922_01

左右とも正常に火は飛んでいます。
これで点火系の不具合の疑いはなくなりました。

次にインジェクタを外してセルを回してみます。
20140922_02

正常な状態がどのような状態か見たことはないですが、いかにも弱々しい感じ、セルを回すたびにちょろ、ちょろ、とガソリンが『垂れる』というレベルです。
やはり燃料が圧送されていないか。

タンクを車体から外すために、ガソリンタンクと車体をつなぐクイックコネクタを外すのですが、ここで一つ思いついたことがあります。

実は少し前、このクイックコネクタを外した状態でイグニッションをOnにしてしまったことがあり、その時、外したコネクタで燃料の往復がせき止められているために、フューエルポンプが一瞬作動しようとするのですが糞詰まりで圧送できず、ポンプそのものが止まってしまうという状態になったことがあります。
ポンプには負担がかかっていていいことはないのでしょうが、このクイックコネクタを外した状態でイグニッションをOnにしてみました。



すると、前回、橋の上で試したときと同じように、フューエルポンプはガソリンの初期圧送を行なう動作音を出しました。糞詰まりになっていない。

つまり、フューエルラインが正常に閉じられていれば、クイックコネクタを外してせき止められている燃料が圧送できないためにフューエルポンプは一瞬動作しようとしますがすぐに糞詰まりになって止まりますが、こんなふうに動作するということは圧が逃げているということ。
ここで、ガソリンタンクの中でフューエルフィルタにつながるホースが外れているのかも、という疑いが確信に変わりました。

そうとわかれば後は作業を進めるのも気が楽です。

タンクからガソリンを抜けるだけ抜き...実際にはこれでも不安だったため、車体とつながるクイックカプラのメス側を抜いてさらに抜きました。
20140922_03

アクセスパネルを外して臓物を引きずり出してフューエルフィルタにつながるホースを見てみると...
20140922_04

外れてはいませんが、なんだか様子がおかしい。
20140922_05

ホースの横から何やら繊維が顔を出しています。

原因がわかりました。
ホースはフューエルフィルタからは抜けてはいませんが、途中で縦方向にクラックが入り、そこから燃料が漏れていたのです。
20140922_06

予想は当たらずとも遠からじ、原因がわかれば後は交換するだけ。
新しいホースをあてがって必要な長さを切り出し、付け替えます。
20140922_07

ただし、これは今回クラックが走ったホースと同じなので、いずれ再交換し、さらにクラックが入った原因を特定しておくべきです。

そのあと、タンクを復旧するのですが、車体側から出ているホースのうち、メスの方のホースに、タンクの外側のホースにあったのと同じクラックが走っているのを指で触って発見してしまったため、これも交換しておきます。
20140922_08

ついでに断熱チューブもかぶせておきましょう。
状態のチェックが容易なように、チューブは切開してホースにかぶせ、タイラップでとめておくにとどめました。
20140922_09

こうして修復すべきところをすべて修復し、全体を復旧してカウルを着せる前にセルを回してみると、元気にエンジンが息を吹き返してくれました。
ためしにインジェクタをスロットルボディから外してセルを回したところ、修理前と比べ物にならないくらいの勢いで霧状のガソリンが噴かれることが確認できました。
やはり圧が逃げたことが原因でした。

今回は不運の中でも幸運が重なって原因究明を助けてくれました。

第一に
症状が出たのが低速の直進走行中だったこと(転倒を免れた)。

第二に
止まったところが、周囲が静かでバイクが発する音をよく聞きとれたこと。

第三に
ガソリンが残り5~6リットルくらいで、症状を見極めるために有益な音がうまい具合に出る絶妙な状態だったこと。

第四に
そして何より、若者二人がそばにいてくれたことで平静を保てたこと(これは大きい)。

これらいずれか一つが欠けても原因を突き止めるのにはもう少し時間がかかったことでしょう。

また、ロングツーリングの最中に発生しなかったことも幸いしました。

とりあえず走れる状態に復旧したわがRTですが、課題も。

いったいあのホースはなぜ破断したのか?

少し前、ガソリンタンクから出ているインジェクタに向かう側のホースを汎用のホースに交換しました。
これは、純正の7.0mmの直径に対して6.5mmと若干細い。
これがボトルネックになって抵抗が増え、ホースにかかる負担が増したのかと一瞬考えましたが、フューエルライン全体を見渡すと、ホースが刺さっているタンクの出口や、車体と接続するクイックコネクタの弁のところはさらに有効断面積が小さいと思われ、ホースがボトルネックになったとはちょっと考えにくい。

とすると、あとは破断したホースそのものの耐久性の問題か。

このホースをMotorworksに注文するとき、タンク内のフューエルフィルタにつながるホースはないのか、と質問をしたのですが、そのホースはない、ガソリンタンクと車体をつなぐホースが寸法が合うから大丈夫だ、と回答をいただきました。
しかし、このホース自体、ホースの延長方向に大きく長いクラックが入ることがすでに確認されているため、恐らく製品(私の手元にある固体)として欠陥があるものなのでしょう。
ホースの表面には生産がUnited Kingdomであることを示す印刷もしてあったため、そういう意味では純正ではなく汎用のホースであるとも思われるわけで、できるだけ早いうちにBMWのディーラーで専用ホースを調達したほうがよさそうです。
もう一つ考えられるのは、そもそもこのホースはガソリンタンクの中でガソリンに浸かることを前提にしたものではないのではないか。
つまり、ホースの外側はあくまで空気に触れることを前提にしているために、タンクの中でガソリンによって素材が侵され、破断したのかもしれない。

RTの場合、万一燃料の漏洩があっても、対処するまでに30本のビスを外し(右側だけでよければ15本か)、カウルを外さないと患部に手が届きませんから、特にタンクの外を走るホースには高信頼性を要求したいところです。
このあたりは悔しいですが、純正頼みというのが最終的な結論でしょうか。
汎用で高耐久性を持つ日本のホースで内径7.0ミリがあれば即買いなのですが、どうも6.5ミリか7.8ミリのラインアップしかないため、仕方ないですね。

ODOは90,940キロ。
5,000キロはもってほしいところですが、早めの再交換が吉ですね。
20140922_10

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Re: タイトルなし

まーぼーさん、こんばんは。

> これは…あきらかにホースに問題がありますね。

やっぱりそうですよね~
どう考えても品質に問題がありますね。

> タンクから出ていくホースは「熱害」で縦にクラックが入った可能性も考えられましたが、
> タンク内は熱はありませんし…
> 少なくとも耐油・耐圧性能は無いと全く用は足さないわけですから、
> こりゃ残念ながら全くの不良品でしょう…

実はこのホース、じっくり観察してみると、クラックが入っているところがほかの部位に比べて円になっていないんです、平らになっているんですよ。
たぶん製造過程において何か不具合が発生したのかもしれませんね。
ただ、個人的には出荷時の目視点検ではねられそうな気はします、その形状が不良の兆候とわかっていれば、ですが。

> お店にはきちんと指摘したほうが良いかと思いますよ(;^_^A

やっぱりそうですね。
これ、Motorworksから買ったやつなんで、ぷんとさんからもアドバイスをいただいたし、まーぼーさんも同じお考えだし、やっぱり言っておくべきですね。
時間を見てメールを入れてみましょう。
アドバイスありがとうございます。

Kachi//

これは…あきらかにホースに問題がありますね。
タンクから出ていくホースは「熱害」で縦にクラックが入った可能性も考えられましたが、
タンク内は熱はありませんし…
少なくとも耐油・耐圧性能は無いと全く用は足さないわけですから、
こりゃ残念ながら全くの不良品でしょう…
お店にはきちんと指摘したほうが良いかと思いますよ(;^_^A

Re: No title

TREKさん、こんばんは。

> ふーむ、タンクの中で漏れていたんですか

そうなんですよ。
タンクの中でよかったと思ったほうがいいんでしょうね。
これがタンクから車体にのびるホースだったら燃料ダダ漏れですから。
RTはそういう時にカウル外すのに片側5分くらいかかるから、その間にガソリンは全部漏れちゃうでしょうね。
そこに歩きたばこのおっさんが通りかかったりしたら最悪(^^;

> シリンダーの上のホースも亀裂が入っていましたがあれと同じホースでしょうか
> どうもはずれホースだったんですね

そう、同じホースです。
このホースは、おっしゃるように完全にはずれですね。
やっぱり純正のホースにするか、日本のサイズが適合するホースにしようと思います。

> 圧力が掛かる所なのでやはり信頼できる製品を付けたいですが
> といっても何が信頼できるのか・・・難しいですね~

まあ、やっぱり日本性がいちばんかな~、なんて思っています。。
イギリス製はこんな具合だし、ドイツ製もどうも信用なりませんからね(汗)
ちょっといろいろ物色してみます(^^)

Kachi//

Re: なるほど〜

マサフジさん、こんばんは。

> いや〜、ホースの破損が原因ですか!
> でも何で亀裂が入ったのかが分からないと
> スッキリしないですね?^_^;
> やっぱり品質ですかねぇ?

そうなんですよ、ホースのクラックが原因でした。
おっしゃる通り、たぶん品質の問題なんでしょうね~
実はその原因は考えつつありまして、たぶん金曜日の午前0時にアップできるかと(^^)v
でも、これがうんと遠い出先で起こったら泣くに泣けませんね。

> それにしてもKachiさんは凄いです!
> ちゃんと原因を突き止めるんですから!
> 私は諦めて即ショップ行きです^_^;

いえいえ、記事の中にも書きましたけど、原因を突き止めるのに好条件がそろったんですね。
これが街中のうるさいところだったらわからなかったかもしれません。
ガソリンの量も絶妙だレベルでしたからね~
でも、この経験は次に同じようなことがおこった時の判断材料にはなるかもしれませんね。
故障はいやですけど、勉強になったと思っておきましょう(^^;

Kachi//

No title

ふーむ、タンクの中で漏れていたんですか
シリンダーの上のホースも亀裂が入っていましたがあれと同じホースでしょうか
どうもはずれホースだったんですね
圧力が掛かる所なのでやはり信頼できる製品を付けたいですが
といっても何が信頼できるのか・・・難しいですね~

なるほど〜

いや〜、ホースの破損が原因ですか!
でも何で亀裂が入ったのかが分からないと
スッキリしないですね?^_^;
やっぱり品質ですかねぇ?

それにしてもKachiさんは凄いです!
ちゃんと原因を突き止めるんですから!
私は諦めて即ショップ行きです^_^;

Re: タイトルなし

きそやんさん、こんばんは。

> ホースが裂けて(破けて)たとは・・・!

そうなんですよ、私は抜けているのだと思っていましたが、まさか裂けていたとは(^^;
あけてみないと真相はわからないものですね~

> ポンプ不作動の対策で予備ポンプを持ち歩けばいいかなと考えてましたが、ホースまで
> 持ち歩かないといけませんかね?

まあ正直申し上げまして、我らがBMWはロングに行くときは、ポンプを始めホース、クラッチレリーズ、ダイレクトイグニッションも持っていかないといけませぬ(^^;
難儀ですね(汗)

> ガソリンに浸かるホースは純正を選んだほうがいいのでしょうかね?
> いや、なんとか国産でいいホースがありますように。
> 私もホース探ししてみます。

たぶん品質面でいったら日本産のホースがいちばん間違いないでしょうね。
さっき、Virgin BMWを見てみたらガソリンホースは内径8ミリ、外径13ミリと書いてあったので、この間のホース調達先のホースでもOKかもしれません。
私も見てみます(^^)

Kachi//

Re: No title

ぷんとさん、こんばんは。

> 完全にホースの不良ですね。同じような症状に、ホースが外れた、ポンプが壊れた、と
> いうのを聞いたことがあります。

私のRTは、中古で購入して2年目くらいにポンプが壊れました。
ポンプそのものは故障することはまれだとは聞きましたが、やっぱり壊れるときは壊れる。
ホースもあのはめこみは、クランプを使っているとは言っても何となく頼りないですよね。

> ホースの品質自体に問題があるのは明らかなので、MotorWorksに画像をそえて送ってみ
> てはいかがでしょうか。たぶん何らかの対策(ホースのメーカーを変えるとか)してく
> れるんじゃないでしょうか。

な~るほど。
それはいい考えですね。
取り替えてもらおうとは思いませんが、同じようなトラブルを防ぐ意味で有効かもしれませんね。

> 僕も何年か前にMotorWorksで買ったホースを使っているのですが、ヒビとかの問題はま
> ったく起きていません。
> ということは、この何年かでホースの品質ががたっと下がったことを意味するので、た
> ぶんMotorWorksが納品元のメーカーを変えたか、メーカーが手を抜くようになったかの
> どっちかでしょう。

ぷんとさんのおっしゃる通りなんでしょうね。
Motorworksはたいがい純正のパーツを売っていると思っていましたが、このホースは英国製のようで、純正ではないようですね。
まずは純正のホースを調達しようかと思います。

> うーん、こういう事例を見ると、ホースの予備を持って歩いたほうがいいような気がし
> てきますね。

そうですね(^^)
ぷんとさんのように内臓物を外に移設するというのもリスク分散のためには有効ですね。
あのフィルタの移設、真似させていただこうかな(^^;

Kachi//

Re: No title

todoさん、こんばんは。

> 相変わらず、本職なみの修理、メンテナンスですね。

いえいえ、今回はわかりやすシチュエーションがそろったので原因が見つかりやすかったんですね~
フューエルポンプの軽い音を聞いたときは、ホースが原因じゃなくてポンプが空回りしていたらどうしようかとひやひやしていたのは内緒です(^^;

> 僕のR 1100Sも走行距離が40000kmになるので、近々山の中のバイク屋さんにて、燃料フィルターの交換予定です。

本音は私も山のバイク屋さんに持っていった方が間違いないな~と思っていたのですが、ブログネタのために頑張ってみました(^^)
やっぱりプロに任せるのがいちばんですね!
交換、無事に終わりますように(^^)v

Kachi//

ホースが裂けて(破けて)たとは・・・!

ポンプ不作動の対策で予備ポンプを持ち歩けばいいかなと考えてましたが、ホースまで持ち歩かないといけませんかね?

ガソリンに浸かるホースは純正を選んだほうがいいのでしょうかね?
いや、なんとか国産でいいホースがありますように。
私もホース探ししてみます。

No title

完全にホースの不良ですね。同じような症状に、ホースが外れた、ポンプが壊れた、というのを聞いたことがあります。

ホースの品質自体に問題があるのは明らかなので、MotorWorksに画像をそえて送ってみてはいかがでしょうか。たぶん何らかの対策(ホースのメーカーを変えるとか)してくれるんじゃないでしょうか。

僕も何年か前にMotorWorksで買ったホースを使っているのですが、ヒビとかの問題はまったく起きていません。
ということは、この何年かでホースの品質ががたっと下がったことを意味するので、たぶんMotorWorksが納品元のメーカーを変えたか、メーカーが手を抜くようになったかのどっちかでしょう。

うーん、こういう事例を見ると、ホースの予備を持って歩いたほうがいいような気がしてきますね。

No title

相変わらず、本職なみの修理、メンテナンスですね。
僕のR 1100Sも走行距離が40000kmになるので、近々山の中のバイク屋さんにて、燃料フィルターの交換予定です。
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大好きなバイクや、最近気になる健康について書いていこうと思います。
肩の力を抜いていきましょう。

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