減圧バルブをつけようと思う ~ 予習編 ~

本日もご覧いただき、ありがとうございます。

先日ちらっと書いた減圧バルブの件、自分なりにいろいろ原理なんかを考えてみました。
専門文献などを見ておらず、間違っている部分も多々あると思いますので、『こりゃウソだろ~』と思われるところがあったらぜひぜひご教示ください。

■エンジンの基本構造のイメージ
乗っているのがRなので水平対向エンジンベースでのお話です。
この図は、基本的なエンジンの構造をごく簡単にイメージ化したものです。
20130314_01

水平対向エンジンの場合、このようにピストンは左右同時に外側に、または内側に向かって運動をしています。
ただし同じ動きをしていても、左右それぞれでその瞬間に行なっている仕事は違っていて、右側が爆発しているときは、左側は吸気している、右側が圧縮しているときは左側は排気している、というように、左右でシーケンシャルに吸気→圧縮→爆発→排気という行程を繰り返しています。
この時、シリンダのピストンより下側(この図では内側)の空間はクランクケースと一体になっていて、ピストンが爆発(同時に吸気)で下降行程にある時は、上の図の青く塗ったところの容積が小さくなります。
クランクケース全体は密閉された空間ですので、これがピストンの下降の動きを阻害する抵抗を生むということで、クランクケースにあけたブリーザー孔からクランクケース内の空気を抜いて抵抗を減らすことが考えられたようです。
昔は、このブリーザー孔は大気中に直接解放されていました。

■ブローバイガスの問題
一方、シリンダ内で混合気が点火されて爆発すると、その爆発圧力がピストンを押し下げ、その直線運動がクランクによって回転運動に変換されて動力が取り出されますが、この爆発の圧力は極めて大きく、ピストンリングで密閉されているはずの燃焼室からわずかながらクランクケース側に爆発時のガス(爆発過程のタイミングによっては生ガスも含まれます)が漏れ出します(ブローバイガス)。
20130314_02

ピストンリングは完全に閉じられた輪っかではなく、一部が切れて閉じられていないため、そこからの漏れが最も大きいのかもしれません。
ここから漏れ出したブローバイガスがクランクケース内を経由して、前述のブリーザー孔から大気中に放出されるということが、光化学スモッグが頻発した昭和40年代から50年代初頭にかけて問題視されました。
このブローバイガスが光化学スモッグの原因であるということが証明されたためです。
その結果、このブリーザー孔から放出されるブローバイガスを再び吸気系に戻して燃焼させてしまうように考えられたのが以下のイメージです。

■ブローバイガスを吸気系に戻す
上記の光化学スモッグなどの大気汚染の原因を取り除くために考えられたのが、このブローバイガスを吸気系経路に戻して再びシリンダ内に送り込み、燃焼させてしまおうというものでした。
簡単なイメージでは以下のような構造です。
20130314_03

クランクケースのブリーザー孔から出たブリーザーパイプはエアクリーナーボックスに入り(実際にはエアクリーナーボックスよりも下流か?)、そこから吸気バルブに向かうエアの流れに合流させられます。
ブローバイガスの中には、爆発の熱で熱せられ、エンジン潤滑のために撹拌されたエンジンオイルが霧化したオイルミストが含まれていて、エアクリーナーボックスに向かう途中にあるオイルミストキャッチタンクで冷やされて凝結し、先日のメンテナンスでドレンしました。


さて、ここまででクランクケースのブリーザーパイプがある意味合いのようなものが理解できたつもりでいます。
では、減圧バルブとは何のためにあるのか?
すでに取り付ける決心はついているのですが、ここまで考えると、このブリーザーパイプの途中に、クランクから見て外気方向にのみ空気が動くようにする弁(バルブ)を取り付ける意味があるのかどうかがわからなくなってきました(^^;

...to be continued...

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非公開コメント

Re: No title

るーのぼさん、こんばんは。

> ブローバイガス、聞いたことはありましたがどういうものか、よ~くわかりました。
> いつも勉強になります、ありがとうございます。

いや、恐縮です。
しかし、私が書いていること、調べたことや自分の頭で考えたこともあるので、どこまで信憑性があるかは保証できませぬ(^^;
ちょっとヲタクなネタ、くらいに思ってお読みいただくのが害がなくていいと思います(^^;

> これが、光化学スモッグの大きな原因だったんですね~、そこまでの物とは・・・。(^_^;)

光化学スモッグは、私らの世代はみんな悩まされました。
外で遊べなくなるんですよ。
目がしばしばするし、頭痛はするしで、けっこう大きな社会問題でした。
それがいまはこんなにクリーンになっているんだから、ガソリンの無鉛化と並んで、技術の進歩は素晴らしいものです。

> 自分のバイク、前オーナーがブローバイガスを戻すパイプを取っ払っていたのですが、元に戻してます。
> バックファイア?が出なくなるらしいのですが・・・記事を拝見して、戻して正解と思いました。(^-^)

そうですね。
やっぱりブローバイは、バイクのような小排気量であっても大気解放はよくないですね。
一人一人の心がけひとつで未来は明るくなる、なんて大上段に構えなくても、やっぱり守るべきものは守りたいですね~

Kachi//

No title

ブローバイガス、聞いたことはありましたがどういうものか、よ~くわかりました。
いつも勉強になります、ありがとうございます。

これが、光化学スモッグの大きな原因だったんですね~、そこまでの物とは・・・。(^_^;)
自分のバイク、前オーナーがブローバイガスを戻すパイプを取っ払っていたのですが、元に戻してます。
バックファイア?が出なくなるらしいのですが・・・記事を拝見して、戻して正解と思いました。(^-^)

Re: No title

TREKさん、こんばんは。

> 私もチラッと検索してみましたが
> ワンウェイバルブでクランクケース内を負圧状態にするんですね
> エンジンブレーキが聞かなくなって低いギヤでの走行がギクシャクしなくなるとか
> 燃費が良くなるとか、よさげな感じですね

だいたいメリットとして挙げられているのはそんな感じですね~
問題は、エンジンは車種によってみんな排気量はもちろん、クランクケースの容積や、ブリーザーダクトの計も違うから、それぞれに最適化されたバルブが必要だと思われる点かなぁ、と思っています。

> 何らかのトラブルで(バルブの固着など)でクランクケース内が
> 正圧になるとシール類からオイルが噴出するんでは、と言うような話がありましたが
> そこまで圧力が高くなればブローバイのホースが外れますよね

そこは心配ですよね。
ブローバイにはたぶん水蒸気も含まれるでしょうから、冬場はその水蒸気がバルブ内で凍結してしまったらちょっと厄介ですよね。
まあ、エンジンのすぐ横ですから、結露することもないとは思うのですが、パイプの中に水蒸気が残留することは考えられますもんね。
当然、ブローバイのオイルミストを定期的に掃除する必要もありそうです(^^;

> そういえばニューGSを見に行った時のディラーの話では
> セールスマンが海外で試乗してきた感じでは
> エンジンブレーキが全然聞かなかったので新しいエンジンも
> 何らかの内圧コントロールをしているんでは?、って話をしていました
>
> 世の中の流れでしょうかメーカーでも研究しているんでしょうね

へぇ、ちょっとニューGSに載ってみたくなりましたね~。
もちろん、その新しいエンジンの感触になどなるはずもないのですが、ぎくしゃくしないその感触を体感して比べてみたい気もします(^^)
まあ、後付けのこうした細工は、特に専用品でないのであればちょっと勇気が必要ですが、ダメそうなら外すこともできますから、物は試しとやってみようと思います(^^)

Kachi//

No title

私もチラッと検索してみましたが
ワンウェイバルブでクランクケース内を負圧状態にするんですね
エンジンブレーキが聞かなくなって低いギヤでの走行がギクシャクしなくなるとか
燃費が良くなるとか、よさげな感じですね

何らかのトラブルで(バルブの固着など)でクランクケース内が
正圧になるとシール類からオイルが噴出するんでは、と言うような話がありましたが
そこまで圧力が高くなればブローバイのホースが外れますよね

そういえばニューGSを見に行った時のディラーの話では
セールスマンが海外で試乗してきた感じでは
エンジンブレーキが全然聞かなかったので新しいエンジンも
何らかの内圧コントロールをしているんでは?、って話をしていました

世の中の流れでしょうかメーカーでも研究しているんでしょうね

Re: No title

ガンバさん、こんばんは。

> 空の注射器を押す時の抵抗をイメージすると
> 空気の抵抗は解りやすいと思うのですが。

ピストンの大きさに比べてブリーザー孔がうんと小さいということですよね。
そのあたりに鍵があるのかもしれませんね。
たぶん、ピストンが下降しきった時、まだブリーザー孔からは空気が排出されようとしているけれど、排出しきらないうちにピストンが上昇に転じるから、その時の空気の流れをコントロールしようとしている、とぼんやり考えています。

> しかし、BMWのように大きなクランクケースを持つエンジンは
> 空気抵抗自体が少ないとの話も聞きました。

確かにそうかもしれませんね。
部屋全体の容積に比べてピストンが動くことによって圧縮される容積は小さいから、その分抵抗(反発力)が小さい、という意味ですよね?

ありがとうございます。
なんだかだんだんイメージができてきました(^^)

> また減圧によりオイルに混ざる空気の粒の大きさが変わる(大きくなる)為に、
> オイルポンプで一旦消した空気の粒がオイルラインの出口で
> 急速に大きくなり悪さをするかも、という話も聞きました。
> これについては全く未確認で、見ることも出来ません。

言われると理屈は理解できますね~
コーラの炭酸が、周辺の気圧がさがると湧き上がってくるのと同じ理屈ですよね。
ただ、オイルに混入している空気がそこまで膨張するほどの負圧がこの(KTMの)コントロールバルブで得られるかどうか、という点に大いに興味をそそられます。
あまりに負圧が大きく、クランクないが真空に近くなりすぎても、これもピストン運動を阻害する抵抗になりそうですし、そのあたりのバランスがとれるような結果が得られると嬉しいですね。

> この辺りのことを非常に詳しく書いてくれたエンジニアがいるのですが、
> 限定公開の為にリンクを貼れません、残念。
>
> いずれにしても体感してください。

いろいろ貴重な情報をありがとうございます。
自分なりに納得できる答えが得られるといいのですが、もう少し乏しい脳みそを絞ってみますね。
今度の土日あたりにKTMディーラーに発注しようと思います(^^)

Kachi//

No title

空の注射器を押す時の抵抗をイメージすると
空気の抵抗は解りやすいと思うのですが。
しかし、BMWのように大きなクランクケースを持つエンジンは
空気抵抗自体が少ないとの話も聞きました。

また減圧によりオイルに混ざる空気の粒の大きさが変わる(大きくなる)為に、
オイルポンプで一旦消した空気の粒がオイルラインの出口で
急速に大きくなり悪さをするかも、という話も聞きました。
これについては全く未確認で、見ることも出来ません。
この辺りのことを非常に詳しく書いてくれたエンジニアがいるのですが、
限定公開の為にリンクを貼れません、残念。

いずれにしても体感してください。
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大好きなバイクや、最近気になる健康について書いていこうと思います。
肩の力を抜いていきましょう。

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