Nikonの非AiレンズのAi改造 〜 予習後編 Ai化の具体的方法 〜
本日もご覧いただき、ありがとうございます。
さて、Old NIKKOR Lens Ai化の予習後編です。
前回の記事でAi方式の仕組みがわかりました。
では、具体的にレンズのどこをどんなふうに加工してやればいいのでしょうか。
前回見たように、レンズの絞り環を開放位置でボディに装着した場合、レンズの露出計連動ガイドの位置はどんな開放F値のレンズでも同じであることがわかりました。
その位置はボディ側の露出計連動レバーのレンズ非装着時のデフォルトの位置で良いかと言うと、実はそうでもないのであります。
ボディ側の露出計連動レバーは、実際に絞り込みを検出できるスタート位置まで、数ミリの遊びがあります。
これがレンズ非装着時のデフォルトの露出計連動レバーの位置ですが...

手応えのない遊びがこれだけあり、絞り込みを検知できるのはここから先です。
したがって、レンズ側の露出計連動ガイドはその位置までカメラ側の露出計連動レバーを押したところが開放時の定位置だ、ということです。

試しにFEの露出計連動レバーを跳ね上げた状態でレンズを絞り開放で装着してみると、レンズ側の露出計連動ガイドはこの位置で止まり、ちょうど絞り込みを検出できるスタート地点を思しき位置と一致します。
つまり、非AiレンズをAi化するには、この位置で絞り環のスカート部を削ってやればOKということです。

非Aiの200mmを装着してみました。
だいたいどこから削ればいいか見当がつきますよね。

これが露出計連動レバーが押されていないデフォルトの位置。

そしてこれが遊び分を移動した本当の露出計連動レバーのスタート位置です。
この位置でボディ側の露出計連動レバーの向かって右端ところから左方向に向かってスカートを削ってあげればいい。

その露出計連動レバーの方で見てみると、これがデフォルトの位置。

そしてこちらが遊び分を押して絞り込みを検出するスタート地点です。

あと、レンズを装着するときにもボディ側の露出計連動レバーがスカートに当たらないようにするには、レンズをマウントに挿入したポイント、まだ反時計回しに回さない状態のこの赤い線から左側を削り...

装着完了時のこの赤い線から右までを削れば露出計連動レバーとスカートの干渉を防ぎ、かつ絞り位置を正確にボディ側に伝達することができるようになります。

レンズ単体で見たときは、この位置から...

ここまで。

幅はそれでOKとして、深さはどれくらいかな?
だいたいマウント面を一致させて...

レンズを横から見たとき、この赤とオレンジの線の間分だけ削ってやればOKのはず。

こちらはAiレンズですが、このスカートの深さに合わせてあげればいい。

このオレンジの先からスタ、左側を削るということですね。

あとはこれをどうやって削るか、が問題。
本当は絞り環を外してやれば一番いいのですが、それは少しリスクが高い。
内部構造がわからないので、下手をすると絞り込みの機構が機能しなくなったり、他にも予想できないトラブルに繋がるかもしれない。
ということは、分解せず、金属粉があちこちに入らないように入念にマスキングをしてから削るか。
いい方法がないかを考えるのもまた楽しからずや。

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さて、Old NIKKOR Lens Ai化の予習後編です。
前回の記事でAi方式の仕組みがわかりました。
では、具体的にレンズのどこをどんなふうに加工してやればいいのでしょうか。
前回見たように、レンズの絞り環を開放位置でボディに装着した場合、レンズの露出計連動ガイドの位置はどんな開放F値のレンズでも同じであることがわかりました。
その位置はボディ側の露出計連動レバーのレンズ非装着時のデフォルトの位置で良いかと言うと、実はそうでもないのであります。
ボディ側の露出計連動レバーは、実際に絞り込みを検出できるスタート位置まで、数ミリの遊びがあります。
これがレンズ非装着時のデフォルトの露出計連動レバーの位置ですが...

手応えのない遊びがこれだけあり、絞り込みを検知できるのはここから先です。
したがって、レンズ側の露出計連動ガイドはその位置までカメラ側の露出計連動レバーを押したところが開放時の定位置だ、ということです。

試しにFEの露出計連動レバーを跳ね上げた状態でレンズを絞り開放で装着してみると、レンズ側の露出計連動ガイドはこの位置で止まり、ちょうど絞り込みを検出できるスタート地点を思しき位置と一致します。
つまり、非AiレンズをAi化するには、この位置で絞り環のスカート部を削ってやればOKということです。

非Aiの200mmを装着してみました。
だいたいどこから削ればいいか見当がつきますよね。

これが露出計連動レバーが押されていないデフォルトの位置。

そしてこれが遊び分を移動した本当の露出計連動レバーのスタート位置です。
この位置でボディ側の露出計連動レバーの向かって右端ところから左方向に向かってスカートを削ってあげればいい。

その露出計連動レバーの方で見てみると、これがデフォルトの位置。

そしてこちらが遊び分を押して絞り込みを検出するスタート地点です。

あと、レンズを装着するときにもボディ側の露出計連動レバーがスカートに当たらないようにするには、レンズをマウントに挿入したポイント、まだ反時計回しに回さない状態のこの赤い線から左側を削り...

装着完了時のこの赤い線から右までを削れば露出計連動レバーとスカートの干渉を防ぎ、かつ絞り位置を正確にボディ側に伝達することができるようになります。

レンズ単体で見たときは、この位置から...

ここまで。

幅はそれでOKとして、深さはどれくらいかな?
だいたいマウント面を一致させて...

レンズを横から見たとき、この赤とオレンジの線の間分だけ削ってやればOKのはず。

こちらはAiレンズですが、このスカートの深さに合わせてあげればいい。

このオレンジの先からスタ、左側を削るということですね。

あとはこれをどうやって削るか、が問題。
本当は絞り環を外してやれば一番いいのですが、それは少しリスクが高い。
内部構造がわからないので、下手をすると絞り込みの機構が機能しなくなったり、他にも予想できないトラブルに繋がるかもしれない。
ということは、分解せず、金属粉があちこちに入らないように入念にマスキングをしてから削るか。
いい方法がないかを考えるのもまた楽しからずや。

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コメントの投稿
No title
いや~~kachiさん 凄い知識ですね^_^
用語は聞いたこと有りますが、意味はあまり分かりません(笑)
この精密な機器を削るんですか?
ヤスリでゴシゴシとか?(^^;)
用語は聞いたこと有りますが、意味はあまり分かりません(笑)
この精密な機器を削るんですか?
ヤスリでゴシゴシとか?(^^;)
Re: No title
yosiさん、こんばんは(^^)
> いや~~kachiさん 凄い知識ですね^_^
> 用語は聞いたこと有りますが、意味はあまり分かりません(笑)
う〜ん、スゴイかどうかはわかりませんが、こういうことを考えるのは好きですね〜
中学生の時からカメラ小僧で、ありとあらゆるカメラのカタログや、カメラ雑誌、各社のカメラの歴史なんかを読み漁りましたからねぇ、そうやって少しずつ頭に残っていったんだと思います。
今となってはたいした役に立たないですけどね(^^;
> この精密な機器を削るんですか?
> ヤスリでゴシゴシとか?(^^;)
そうなんです。
かなり勇気がいりますけど、やらないとD750では使うことができない、物理的に装着できないんですよね。
今回モデルになったFEだと露出計連動ガイドを跳ね上げて干渉を避けられるんですが、デジタルの方はコスト削減なのか、そもそも非Aiを使わない前提なのかわからないんですが、跳ね上げられないんですよ。
まあ、成功したらこれも嬉しいことなので頑張っちゃいます👍
Kachi//
> いや~~kachiさん 凄い知識ですね^_^
> 用語は聞いたこと有りますが、意味はあまり分かりません(笑)
う〜ん、スゴイかどうかはわかりませんが、こういうことを考えるのは好きですね〜
中学生の時からカメラ小僧で、ありとあらゆるカメラのカタログや、カメラ雑誌、各社のカメラの歴史なんかを読み漁りましたからねぇ、そうやって少しずつ頭に残っていったんだと思います。
今となってはたいした役に立たないですけどね(^^;
> この精密な機器を削るんですか?
> ヤスリでゴシゴシとか?(^^;)
そうなんです。
かなり勇気がいりますけど、やらないとD750では使うことができない、物理的に装着できないんですよね。
今回モデルになったFEだと露出計連動ガイドを跳ね上げて干渉を避けられるんですが、デジタルの方はコスト削減なのか、そもそも非Aiを使わない前提なのかわからないんですが、跳ね上げられないんですよ。
まあ、成功したらこれも嬉しいことなので頑張っちゃいます👍
Kachi//