R1150RT 左側のアイドリングスクリューばかり真っ黒になる理由はこれか?
本日もご覧いただき、ありがとうございます。
久しぶりにRTをいじりました。
今回は、昨年秋に取り付けたオイルミストキャッチタンクにどれくらいの水が溜まっているかの確認と、いちど効果が出ていると確認できているスロットルボディ内の汚れ解消度合いの追跡確認です。
前回は、淡路島を走ったあとに一度ドレンし、さらに通勤で500キロほど走ったときにチェックしました。

そのときに溜まっていたミスト。
量にしてタンクの4分の1か3分の1くらいだったかな。

そして本日、それからさらに150キロほどをあとにしてから再び外してみることにしました。

まずは外装を外してオイルミストキャッチタンクに至るホースの様子をチェック。
この写真の右端の、ホースが繋がっているのはバックプレッシャバルブ(BPV)。
BPVから出てすぐのところはオイルミストの色素が沈着していますね。
ここらへんでもかなりミストが結露していることがわかります。
実際、BPVを分解してみると内部は乳化したオイルミストでけっこう汚れています。

BPVを離れると色素沈着は少なくなっていきますが、これも運用期間が長くなれば沈着箇所が後ろの方までのびていくでしょうね。

オイルミストキャッチタンクまでの行程のちょうど中間地点のあたり。
ホース内に結露している水滴はやはりちょっとオイルの色がついているように見えます。

これ、写真を編集していて気がつきましたが、ホースの湾曲したいちばん低いところに水が溜まっているように見えますね。

そしてオイルミストキャッチタンクに入る直前のところ。
冬だということもあり、けっこう結露している。

こちらは増設してオイルミストキャッチタンクから、RTのエアクリーナボックス(のオイルミストキャッチタンク)に向かってのびていくホースの出口。
取り除ききれなかった水蒸気が少しついていますね。

しかし、BPV側に比べると格段に少ない。

こういうコトが確認できるので、透明なホースを使ってよかった。

で、いよいよキャッチタンクを開けてみました。
けっこう結露していますね〜


タンクに溜まった水とオイルです。無論、乳化してカフェオレみたいになっています(^^;
たった150キロほどでこんなに溜まっている...

この150キロは通勤オンリーなので多くのガソリンを燃やして水蒸気の発生も多かった、ということかもしれません。
空冷エンジンなので、エンジン始動直後の爆発ではピストンとシリンダ内へ金のクリアランスも若干大きく、その状態で走る距離の走行距離全体に占める割合が長距離ツーリングよりも大きいため、溜まっていくスピードも早いのでしょうね。
これじゃあけっこう頻繁にドレンしないといけない(^^;

溜まっていたミストをペーパータオルを敷いたビニール袋にあけたあとのタンク内部。
オイルが凝固したものが主なのでしょうけど、これ、けっこうひどい汚れ、なんとなく悪玉コレステロールのようにいかにも身体(バイク)に悪そうな感じですよね。

ペーパータオルで拭ってみたら、タンクの底はこんな感じ。相当な汚れだったことが伺えます。

真ん中のドレンプラグの汚れを拭ったところ、なんかただのオイルの凝固物だけじゃないようにも見えますねぇ。
こういうのをスラッジというのか、こんなものがクランクケースの中から噴き出しているというのはけっこうショックだったりします。

ではスロットルボディを観てみましょう。
右側スロットルボディの下側についている、バキューム取り出し口のニップルキャップ。
ちょっと濡れているな、このあと見たスロットルボディ内の乾き具合から見ると、オイルミストが回ってきているものではないとは思いますが、以前のミストを拭き取りきれなかったのかな...

ではスロットルボディを外してみましょうかね。
赤丸のバンドを緩め、インジェクタはオレンジのボルトを緩めて外す、緑色のアイドリングスクリューはセット位置を確認したあと、抜き取ります。

スロットルボディ内、いや〜気持ちいいくらいドライ。
以前のオイリーで黒ぐろしていたときとの違いは一目瞭然。

抜いたアイドリングスクリューもほぼきれい。
ちょっとくすんでいるところがあるけど、まあ許容範囲かな?


そして、スロットルボディのさらに奥、エンジンのインテークポート、ちょうどバルブが見えているところも、前回のスロットルボディチェック時と同じようにオイルっ気はない。
更にカーボンも少し薄くなっている?
前回より一部濃くなっているように見えるところは、周囲のカーボンが落ちて相対的に濃く見えるようになっている感じがします。

上側はちょっと微妙かなぁ(^^;

下側のほうが汚れがマシに見えますね。

スロットルボディの前方も当然きれいです。
この辺はカーボンが固着するほどの高温になっていないことと、インジェクタの下流なのでガソリンに洗われているのでしょうね。

お掃除が終わったら復旧しましょう。
インジェクタのoリングにはほんの薄くシリコングリスを塗って組み付け。
取り付けが楽になります。

インジェクタを固定、アイドリングスクリューも外す前の開度に合わせて復旧です。

締めるべきところをちゃんと締め、つけるべきキャップも忘れずに。

ケーブルはタイコに乗っかっていないよね?

つぎ、左側も同様にチェックです。
バキュームニップルのキャップは、右側と違って完全ドライ状態。
やっぱりこうでなくちゃね。
ブローバイミストは回ってきていません。

ところがアイドリングスクリューの汚れが右側に比べて半端なくきつい。
前回の掃除から1,400キロ程度でここまで汚れるか?
第一、右側はここまで汚れていない。
なにかおかしいよね。

一周回してみても、全周マックロクロスケです。



スロットルボディ内はオイリーではない。

エンジン側だってきれいなもんです。
なんだろね?

エンジンヘッドの方もオイリーさはない。

と、ここでヘンなことに気がついた。
あのバルブのシャフトのところって、これ正常なのかな?

もう少し寄ってみます。
たぶん吸気行程でバルブが開いている状態。
摩滅しているのかそうでないのかは判然としませんが、なんとなくバルブが首を振って噴き返しが来ているのがアイドリングスクリュー真っ黒の原因かな? なんて考えたり...

右側はこんなふうになっていませんでしたが、たぶんバルブは閉じた状態だったのでしょう。
今回はそこまで頭が回らなかったけど、つぎはクランクを回して右側やほかのバルブも同じ様になっていないかどうかをチェックしたほうがいいですね。
ちなみに、アイドリングスクリューと刺さっている穴をお掃除して復旧後、寒冷状態のエンジンを始動したら、気持ちいいくらい調子よくアイドリングが上がる。
やっぱりアイドリングスクリューのエア流量に影響が出ているのだろうことが裏付けられたような気がします。

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久しぶりにRTをいじりました。
今回は、昨年秋に取り付けたオイルミストキャッチタンクにどれくらいの水が溜まっているかの確認と、いちど効果が出ていると確認できているスロットルボディ内の汚れ解消度合いの追跡確認です。
前回は、淡路島を走ったあとに一度ドレンし、さらに通勤で500キロほど走ったときにチェックしました。

そのときに溜まっていたミスト。
量にしてタンクの4分の1か3分の1くらいだったかな。

そして本日、それからさらに150キロほどをあとにしてから再び外してみることにしました。

まずは外装を外してオイルミストキャッチタンクに至るホースの様子をチェック。
この写真の右端の、ホースが繋がっているのはバックプレッシャバルブ(BPV)。
BPVから出てすぐのところはオイルミストの色素が沈着していますね。
ここらへんでもかなりミストが結露していることがわかります。
実際、BPVを分解してみると内部は乳化したオイルミストでけっこう汚れています。

BPVを離れると色素沈着は少なくなっていきますが、これも運用期間が長くなれば沈着箇所が後ろの方までのびていくでしょうね。

オイルミストキャッチタンクまでの行程のちょうど中間地点のあたり。
ホース内に結露している水滴はやはりちょっとオイルの色がついているように見えます。

これ、写真を編集していて気がつきましたが、ホースの湾曲したいちばん低いところに水が溜まっているように見えますね。

そしてオイルミストキャッチタンクに入る直前のところ。
冬だということもあり、けっこう結露している。

こちらは増設してオイルミストキャッチタンクから、RTのエアクリーナボックス(のオイルミストキャッチタンク)に向かってのびていくホースの出口。
取り除ききれなかった水蒸気が少しついていますね。

しかし、BPV側に比べると格段に少ない。

こういうコトが確認できるので、透明なホースを使ってよかった。

で、いよいよキャッチタンクを開けてみました。
けっこう結露していますね〜


タンクに溜まった水とオイルです。無論、乳化してカフェオレみたいになっています(^^;
たった150キロほどでこんなに溜まっている...

この150キロは通勤オンリーなので多くのガソリンを燃やして水蒸気の発生も多かった、ということかもしれません。
空冷エンジンなので、エンジン始動直後の爆発ではピストンとシリンダ内へ金のクリアランスも若干大きく、その状態で走る距離の走行距離全体に占める割合が長距離ツーリングよりも大きいため、溜まっていくスピードも早いのでしょうね。
これじゃあけっこう頻繁にドレンしないといけない(^^;

溜まっていたミストをペーパータオルを敷いたビニール袋にあけたあとのタンク内部。
オイルが凝固したものが主なのでしょうけど、これ、けっこうひどい汚れ、なんとなく悪玉コレステロールのようにいかにも身体(バイク)に悪そうな感じですよね。

ペーパータオルで拭ってみたら、タンクの底はこんな感じ。相当な汚れだったことが伺えます。

真ん中のドレンプラグの汚れを拭ったところ、なんかただのオイルの凝固物だけじゃないようにも見えますねぇ。
こういうのをスラッジというのか、こんなものがクランクケースの中から噴き出しているというのはけっこうショックだったりします。

ではスロットルボディを観てみましょう。
右側スロットルボディの下側についている、バキューム取り出し口のニップルキャップ。
ちょっと濡れているな、このあと見たスロットルボディ内の乾き具合から見ると、オイルミストが回ってきているものではないとは思いますが、以前のミストを拭き取りきれなかったのかな...

ではスロットルボディを外してみましょうかね。
赤丸のバンドを緩め、インジェクタはオレンジのボルトを緩めて外す、緑色のアイドリングスクリューはセット位置を確認したあと、抜き取ります。

スロットルボディ内、いや〜気持ちいいくらいドライ。
以前のオイリーで黒ぐろしていたときとの違いは一目瞭然。

抜いたアイドリングスクリューもほぼきれい。
ちょっとくすんでいるところがあるけど、まあ許容範囲かな?


そして、スロットルボディのさらに奥、エンジンのインテークポート、ちょうどバルブが見えているところも、前回のスロットルボディチェック時と同じようにオイルっ気はない。
更にカーボンも少し薄くなっている?
前回より一部濃くなっているように見えるところは、周囲のカーボンが落ちて相対的に濃く見えるようになっている感じがします。

上側はちょっと微妙かなぁ(^^;

下側のほうが汚れがマシに見えますね。

スロットルボディの前方も当然きれいです。
この辺はカーボンが固着するほどの高温になっていないことと、インジェクタの下流なのでガソリンに洗われているのでしょうね。

お掃除が終わったら復旧しましょう。
インジェクタのoリングにはほんの薄くシリコングリスを塗って組み付け。
取り付けが楽になります。

インジェクタを固定、アイドリングスクリューも外す前の開度に合わせて復旧です。

締めるべきところをちゃんと締め、つけるべきキャップも忘れずに。

ケーブルはタイコに乗っかっていないよね?

つぎ、左側も同様にチェックです。
バキュームニップルのキャップは、右側と違って完全ドライ状態。
やっぱりこうでなくちゃね。
ブローバイミストは回ってきていません。

ところがアイドリングスクリューの汚れが右側に比べて半端なくきつい。
前回の掃除から1,400キロ程度でここまで汚れるか?
第一、右側はここまで汚れていない。
なにかおかしいよね。

一周回してみても、全周マックロクロスケです。



スロットルボディ内はオイリーではない。

エンジン側だってきれいなもんです。
なんだろね?

エンジンヘッドの方もオイリーさはない。

と、ここでヘンなことに気がついた。
あのバルブのシャフトのところって、これ正常なのかな?

もう少し寄ってみます。
たぶん吸気行程でバルブが開いている状態。
摩滅しているのかそうでないのかは判然としませんが、なんとなくバルブが首を振って噴き返しが来ているのがアイドリングスクリュー真っ黒の原因かな? なんて考えたり...

右側はこんなふうになっていませんでしたが、たぶんバルブは閉じた状態だったのでしょう。
今回はそこまで頭が回らなかったけど、つぎはクランクを回して右側やほかのバルブも同じ様になっていないかどうかをチェックしたほうがいいですね。
ちなみに、アイドリングスクリューと刺さっている穴をお掃除して復旧後、寒冷状態のエンジンを始動したら、気持ちいいくらい調子よくアイドリングが上がる。
やっぱりアイドリングスクリューのエア流量に影響が出ているのだろうことが裏付けられたような気がします。

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コメントの投稿
こんにちは、
いつもながら きめ細かいメンテナンス せいがでますね!
ボクのr1150gsは ノーマルのままブローバイ還元してるけど エアクリボックスは乾いてカラッカラですし、同じワンウェイバルブ付けてるけど 一度見た時 汚れてませんでした。
通勤とツーリング、使い方でそんなにも変わるもんなんですかねぇ〜
いつもながら きめ細かいメンテナンス せいがでますね!
ボクのr1150gsは ノーマルのままブローバイ還元してるけど エアクリボックスは乾いてカラッカラですし、同じワンウェイバルブ付けてるけど 一度見た時 汚れてませんでした。
通勤とツーリング、使い方でそんなにも変わるもんなんですかねぇ〜
Re: タイトルなし
#92さん、こんばんは。
> こんにちは、
> いつもながら きめ細かいメンテナンス せいがでますね!
いやまあ、バイクがだいぶくたびれてきているのでちょいちょいこまめに診てやらないと怖くて乗れない、ってのもあるんですよね〜
実際、アイドリングがちょっと不安定なこともあるので、少しずつ不具合を見つけてみたい、て感じなんです。
> ボクのr1150gsは ノーマルのままブローバイ還元してるけど エアクリボックスは乾いてカラッカラですし、同じワンウェイバルブ付けてるけど 一度見た時 汚れてませんでした。
すごいな〜
やっぱり健康体だとそうなのか〜
そういえばエアクリボックスの進行方向左下のオイルミストキャッチタンクのドレンプラグって外してみたことあります?
意外と溜まってるかもしれませんよ〜(^^;
> 通勤とツーリング、使い方でそんなにも変わるもんなんですかねぇ〜
それは変わると思いますね〜
通勤だとエンジンの温度が低い状態の走行距離全体に占める割合が多いですから、ピストンリングとシリンダ内壁の間のクリアランスが大きい時間の全体に占める割合が多いはずで、そうするとブローバイの累積量も多いはずですよね。
やっぱりRTには過酷な環境なんだろうな〜(^^;
Kachi//
> こんにちは、
> いつもながら きめ細かいメンテナンス せいがでますね!
いやまあ、バイクがだいぶくたびれてきているのでちょいちょいこまめに診てやらないと怖くて乗れない、ってのもあるんですよね〜
実際、アイドリングがちょっと不安定なこともあるので、少しずつ不具合を見つけてみたい、て感じなんです。
> ボクのr1150gsは ノーマルのままブローバイ還元してるけど エアクリボックスは乾いてカラッカラですし、同じワンウェイバルブ付けてるけど 一度見た時 汚れてませんでした。
すごいな〜
やっぱり健康体だとそうなのか〜
そういえばエアクリボックスの進行方向左下のオイルミストキャッチタンクのドレンプラグって外してみたことあります?
意外と溜まってるかもしれませんよ〜(^^;
> 通勤とツーリング、使い方でそんなにも変わるもんなんですかねぇ〜
それは変わると思いますね〜
通勤だとエンジンの温度が低い状態の走行距離全体に占める割合が多いですから、ピストンリングとシリンダ内壁の間のクリアランスが大きい時間の全体に占める割合が多いはずで、そうするとブローバイの累積量も多いはずですよね。
やっぱりRTには過酷な環境なんだろうな〜(^^;
Kachi//