またスピードメーターがうなって踊った
本日もご覧いただき、ありがとうございます。
寒くなると起こるトラブルの一つ。
もうずいぶん長い間出ていませんでしたが、先日、自転車ではなくバイクで通勤をしたときに久しぶりに出ました。
前回も前々回も高速走行時に出ましたが、今回はタウンスピードでスピードメーターがうなりをあげ、メーターが暴れました。
原因はずいぶん前に考察していて、たぶんシャフトのフリクションの問題だと思われます。
早速作業を始めましょう。

ウィンドスクリーンを外します。ビスやらナットを何本もはずし、まずはケーブルをチェック。
とりあえず現状ではケーブルのほつれはないようです。

ようやくここまで外れました。

最後に照明球を外してようやくメーターがフリーになります。


メーターを外すのにこれだけのボルト、ビスとナットとスペーサーを外す必要があります。

ここからは暖かい部屋の中に持ち込んで作業開始です。
これが外した直後の状態。
前回のグリスアップの時のグリスが残っています。

掃除しても中まではきれいにできませんので、表面だけきれいにして作業を進めます。
鼻血を出した鼻の穴のようにティッシュを詰めます。

グリスアップに使うグリスはシリコングリス。
耐寒、耐熱ともに適応範囲の広いグリスです。

つまようじの先に適量をとって...

シャフトの隙間に載せます。


これを歯ブラシで隙間に押し込みます。

これを数回繰り返したらいったんグリスをきれいにふき取って、アーレンキーを差し込んで回してみます。
グリスアップ前と比べてもあんまり変わっている様子はありません。む~ん。

もう少し工夫してみましょう。
スピードメーターケーブルが刺さる穴にティッシュを多めに詰め込み...

グリスを載せ、指の腹でシャフトの隙間に押し込んでいきます。できるだけ外にグリスが漏れないように、指の腹全体でグリスを押します。

とりあえずこれで処置は終わりにしますが、今後のことも考えてもう少し構造を見ておきましょう。

手元には以前、carrotさんからいただいた部品の中にスピードメーターがあります。
走行は5万キロ少しくらいを刻んでいたはず。
これに交換してもよいのですが、自分で刻んできたいまの走行距離がなくなってしまうのはいかにもつらいです。
なので、部品を流用できないかと考えました。
これはいまグリスアップしたメーターですが、ここと...

ここのビスを外せば...

この矢印で挟まれたところから後ろが分離できるはず。丸で囲んだところがばらばらになるでしょうが、たぶん元には戻せると思います。

このシャフトの部分を交換すればよいのではないかという算段。

まあこれはとうとうこのメーターのシャフトが壊れたときに分解しましょう。

で、メーターを元あったように復旧しました。ボルト類も余ることなく元に戻せました(^^)

ついでにウィンドシールドをロングに交換しておきました。


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寒くなると起こるトラブルの一つ。
もうずいぶん長い間出ていませんでしたが、先日、自転車ではなくバイクで通勤をしたときに久しぶりに出ました。
前回も前々回も高速走行時に出ましたが、今回はタウンスピードでスピードメーターがうなりをあげ、メーターが暴れました。
原因はずいぶん前に考察していて、たぶんシャフトのフリクションの問題だと思われます。
早速作業を始めましょう。

ウィンドスクリーンを外します。ビスやらナットを何本もはずし、まずはケーブルをチェック。
とりあえず現状ではケーブルのほつれはないようです。

ようやくここまで外れました。

最後に照明球を外してようやくメーターがフリーになります。


メーターを外すのにこれだけのボルト、ビスとナットとスペーサーを外す必要があります。

ここからは暖かい部屋の中に持ち込んで作業開始です。
これが外した直後の状態。
前回のグリスアップの時のグリスが残っています。

掃除しても中まではきれいにできませんので、表面だけきれいにして作業を進めます。
鼻血を出した鼻の穴のようにティッシュを詰めます。

グリスアップに使うグリスはシリコングリス。
耐寒、耐熱ともに適応範囲の広いグリスです。

つまようじの先に適量をとって...

シャフトの隙間に載せます。


これを歯ブラシで隙間に押し込みます。

これを数回繰り返したらいったんグリスをきれいにふき取って、アーレンキーを差し込んで回してみます。
グリスアップ前と比べてもあんまり変わっている様子はありません。む~ん。

もう少し工夫してみましょう。
スピードメーターケーブルが刺さる穴にティッシュを多めに詰め込み...

グリスを載せ、指の腹でシャフトの隙間に押し込んでいきます。できるだけ外にグリスが漏れないように、指の腹全体でグリスを押します。

とりあえずこれで処置は終わりにしますが、今後のことも考えてもう少し構造を見ておきましょう。

手元には以前、carrotさんからいただいた部品の中にスピードメーターがあります。
走行は5万キロ少しくらいを刻んでいたはず。
これに交換してもよいのですが、自分で刻んできたいまの走行距離がなくなってしまうのはいかにもつらいです。
なので、部品を流用できないかと考えました。
これはいまグリスアップしたメーターですが、ここと...

ここのビスを外せば...

この矢印で挟まれたところから後ろが分離できるはず。丸で囲んだところがばらばらになるでしょうが、たぶん元には戻せると思います。

このシャフトの部分を交換すればよいのではないかという算段。

まあこれはとうとうこのメーターのシャフトが壊れたときに分解しましょう。

で、メーターを元あったように復旧しました。ボルト類も余ることなく元に戻せました(^^)

ついでにウィンドシールドをロングに交換しておきました。


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シリコングリスでメーターのシャフトをグリスアップ
本日もご覧いただき、ありがとうございます。
26日の実験で、手持ちの油脂の中でスピードメーターの回転シャフトの潤滑に使うのに最もよさそうなのはシリコングリスらしいと結論付けました。
本当にベストかどうかはわかりませんが、放置していても恐らく症状は進行するばかりなので、台風が通り過ぎた土曜日にグリスアップを実施しました。
またパネルをごっそりはずさないといけません。
ここまで外すのに約10分(^^)

外れました。

さて、先日仮説を立てたダンパーのありかを調べてみました。
これかな、と思うのが、この黄色い矢印の先にあるシルバーの円柱の物体がそうでしょうか?

これがそうかどうかはともかく、ダンパーの存在を確認できるのがこの映像。
針を離してからゼロに下降するまでの動きがダンパーの存在を教えてくれます。
スプリングがきいている場合、針は最初はゆっくり動き始めたとしても、時間の経過とともに動きが加速するはずですが、指を離してからゼロに到達するまでスピードはほぼ一定です。
まあ、これは余談。
さて、グリスを塗らなければなりませんが、問題はどうやってグリスをベアリングのところまで行きわたらせるか。
...というより、このシャフトの中で、どのあたりにベアリングがあるのだろうか、ということも問題ですね。

ちなみに、黄色い細い丸で囲んだところにあるビス(反対側にももう一つ)を二つはずすと、①のマグネットがマウントされているベースプレートと、オドメーターとトリップメーターを駆動する②と③の歯車が外れそうなので、スピードメーターケーブルの取り付け部と反対側からもグリスを塗りこめられそうです。
しかし、11月の初めに車検を控えているので、もし失敗するとうまくない、ちょっとやめておきます。
家の中を徘徊していると、バイクの細かいところを掃除するために置いてあった使い古しの歯ブラシを見つけました。あまり人様にお見せするのは気が引けますが(^^;

メーターのシャフトの隙間にあてがってみると、余裕で隙間に入り込みます。

これでグリスを押し込むことができるかも?
真ん中にある白いものは、グリスが穴に入らないようにするためのティッシュペーパーの詰めものです(^^)
では早速始めます。
シリコングリスを隙間の上に適量盛って...

歯ブラシで押し込んでいきます。ティッシュは邪魔だだったので取ってしまいました。

こうして数回に分けてグリスを押し込んでみました。

本当にちゃんと押し込まれているのか、あるいは歯ブラシのブラシの間にグリスがたまっているだけなのか微妙です。
が、盛ったグリスの多くがブラシの間にたまっているようにも見えないので、余ったグリスを拭き取ってアーレンキーをつっこんで回してみます。

う~ん、変化があるのかどうかよくわかりませんが、今日のところはとりあえずこれで良しとします。

アーレンキーでシャフトを回しているうちに、TRIPが500メートル進みました(^^;

さあ、結果はどうでしょう。時間を見つけて高速を走って確かめてみましょう。

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26日の実験で、手持ちの油脂の中でスピードメーターの回転シャフトの潤滑に使うのに最もよさそうなのはシリコングリスらしいと結論付けました。
本当にベストかどうかはわかりませんが、放置していても恐らく症状は進行するばかりなので、台風が通り過ぎた土曜日にグリスアップを実施しました。
またパネルをごっそりはずさないといけません。
ここまで外すのに約10分(^^)

外れました。

さて、先日仮説を立てたダンパーのありかを調べてみました。
これかな、と思うのが、この黄色い矢印の先にあるシルバーの円柱の物体がそうでしょうか?

これがそうかどうかはともかく、ダンパーの存在を確認できるのがこの映像。
針を離してからゼロに下降するまでの動きがダンパーの存在を教えてくれます。
スプリングがきいている場合、針は最初はゆっくり動き始めたとしても、時間の経過とともに動きが加速するはずですが、指を離してからゼロに到達するまでスピードはほぼ一定です。
まあ、これは余談。
さて、グリスを塗らなければなりませんが、問題はどうやってグリスをベアリングのところまで行きわたらせるか。
...というより、このシャフトの中で、どのあたりにベアリングがあるのだろうか、ということも問題ですね。

ちなみに、黄色い細い丸で囲んだところにあるビス(反対側にももう一つ)を二つはずすと、①のマグネットがマウントされているベースプレートと、オドメーターとトリップメーターを駆動する②と③の歯車が外れそうなので、スピードメーターケーブルの取り付け部と反対側からもグリスを塗りこめられそうです。
しかし、11月の初めに車検を控えているので、もし失敗するとうまくない、ちょっとやめておきます。
家の中を徘徊していると、バイクの細かいところを掃除するために置いてあった使い古しの歯ブラシを見つけました。あまり人様にお見せするのは気が引けますが(^^;

メーターのシャフトの隙間にあてがってみると、余裕で隙間に入り込みます。

これでグリスを押し込むことができるかも?
真ん中にある白いものは、グリスが穴に入らないようにするためのティッシュペーパーの詰めものです(^^)
では早速始めます。
シリコングリスを隙間の上に適量盛って...

歯ブラシで押し込んでいきます。ティッシュは邪魔だだったので取ってしまいました。

こうして数回に分けてグリスを押し込んでみました。

本当にちゃんと押し込まれているのか、あるいは歯ブラシのブラシの間にグリスがたまっているだけなのか微妙です。
が、盛ったグリスの多くがブラシの間にたまっているようにも見えないので、余ったグリスを拭き取ってアーレンキーをつっこんで回してみます。

う~ん、変化があるのかどうかよくわかりませんが、今日のところはとりあえずこれで良しとします。

アーレンキーでシャフトを回しているうちに、TRIPが500メートル進みました(^^;

さあ、結果はどうでしょう。時間を見つけて高速を走って確かめてみましょう。

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スピードメーターのシャフトを潤滑するグリスは何がいい?
本日もご覧いただき、ありがとうございます。
24日の記事でメーターの暴走(振れ)について考えてみました。
では、この原因を取り除くにはどうしたらいいのでしょうか。
針の振れはスピードメーターケーブルのねじれによって引き起こされ、元をたどればそのケーブルから回転を受け取るメーター側の回転シャフトのフリクションの増大が根本原因のようだと推測されました。
前回はCRCを噴いて、一時的にフリクションはなくなったように思えました。
しかし、よくよく調べてみると、CRCは以下の理由からあまり使うべきではなさそうです。
■CRC

樹脂パーツを溶解してしまう。
実は学生の頃、原付(Racoon)のフロントブレーキレバーの摺動部の動きがシブくなった時にCRCを噴いてみたのですが、処置のあと、ブレーキランプが点灯しなくなりました。
で調べてみると、ブレーキレバーを握った時にレバーが押すスイッチの樹脂製の突起が溶けてなくなっていたのが原因でした。
もしCRCを必要以上に噴きこんで、内部のTRIPやODOメーターを駆動する歯車を溶解させてしまったら取り返しがつかないことになります。
もう一つ、CRCは揮発性があるため、一時的には潤滑を復活させられるかもしれませんが、所詮は一時しのぎでしかないという点。
では何を使えばよいのでしょうか。
いくつか条件があると思うのですが、概ね以下の条件を満たせばよいのではないか、と思います。
■粘度
そこそこ高速に回転する摺動部に使うので、回転で飛散するような低粘度ではないこと。
また、液状のものだと、せっかく塗布しても、メーターの取り付け角度からしてケーブル側に流れてしまって、いずれは潤滑の用をなさなくなると思われます。
そうかといってあまりに粘度が高すぎるとシャフトの回転を妨げてしまうかもしれません。
その限度がどれくらいなのかを見極めるところが難しそうです。
■耐温度変化
エンジンに近い部位ではないので数百度の耐熱性は必要ないでしょうが、メーターそのものが外界に晒された二輪車仕様なので、冬の氷点下から灼熱の真夏までの気温の環境下で正常に仕事をしてくれなければなりません。
低温側は -10度くらい、高温側はメーターが直射日光にさらされて熱がこもることを考えると 80度くらいまでは耐えてもらわないといけません。
■水や埃は気にしなくてよい
基本的にメーターケース内に密封され、ケーブルの取り付けリングでしっかり外界と遮断されているため、走行に伴う水分や埃の付着は心配しなくてよさそうです。
■樹脂への攻撃性がないこと
メーター内は、指針を駆動すためのマグネットと指針側のプレートのほか、TRIPやODOメーターを駆動するための樹脂製の歯車が多く配置されています。
注油位置とメーターの設置角度から考えて潤滑剤がメーター内部に流れ込んで歯車を浸潤することは考えにくいといえますが、先に記した使用温度の環境で潤滑剤から揮発する溶剤のようなものが歯車を侵すことがあってはなりませんので、そのような揮発性の溶剤を含まないものが好ましいと言えそうです。
さて、こう考えるとどのようなものがいいでしょうか。
■ラスペネ(WAKO's)

フッ素樹脂配合の浸透潤滑剤。
まーぼーさんが推してくださった潤滑剤です。
噴射タイプで、使い方はCRCと同じですが、粘度は高く、揮発性はないようです。
塗布するのにひと噴きふた噴きすれば作業を完了させられそうな手軽さが魅力です。
■チェーンルブ(FINISHLINE)

TREKさんにご提案いただいた潤滑剤。
拙宅でMTBのチェーンに塗布しているもので、私のTRANCE 2を購入した7年前に一緒に買ったもの。
余ったルブは流れますが、塗布部分に薄い塗膜を形成して摩擦を低減するのはチェーンで証明済み。
メーター内部ならばチェーンのように外界に晒される環境ではないので耐久性も期待できるかも、といったところです。
ただし、注意書きには『摂氏40度以上になるところ、凍結するところにはおかないでください』とあります。

う~ん、凍結するところとは何度以下のところなのかはっきりしませんが、これだとバイクの環境には苦しいか。
市場には同じチェーンルブでもほかにもっと耐環境性能の高いものがあるかもしれません。
■ウレアグリス

このグリスは、セルモーター作動時の異音を消すために、エンジンの近くにあるセルモーター内でも高温に耐えられるようにと購入した耐熱グリスです。
かなり耐久性が高いようで、使用可能温度範囲はマイナス20度から200度まで。

このグリスのおかげか、セルモーターは機嫌よく、異音も出さずに仕事をしてくれています。
余談ですが、そろそろ冬に入る前に再度セルモーターのグリスアップをしたいところです。
■シリコングリス

これはブレーキメンテナンス時にブレーキキャリパーのピストンのOリング周辺に塗布するために購入したもの。
能書きを見てみると、あれれ、耐熱温度はウレアグリスと同じですが、耐寒温度はウレアグリスよりも低温に強そうですね?
これらの中から、粘度や用途を俯瞰してみると、なんとなくウレアグリスがよいような気がします。
で、実際にどれくらいの耐寒性能があるのかを試してみることにしました。
季節的にこれから冬に向かうので、氷点下の朝にグリスが凍結したり流動性が失われたりしてスピードメーターのシャフトが回らなくなると運行に支障が出るからです。
ペットボトルのキャップにシリコングリス。

ウレアグリス。

チェーンルブ。

これらを適量(^^)サンプルとして取って、これを冷凍庫でひと晩冷やします。

翌日、これらを取り出して、流動性を維持しているかどうかを確かめてみます。

家庭用冷蔵庫内の温度はおよそマイナス20度。耐低温テストをするには十分です。
これは自転車用のチェーンルブ。

こちらはシリコングリス。

そして最後はウレアグリスです。

静止画だとなんとなくわかりにくいですね。
なので、動画を撮ってみました。
最初にチェーンルブ。
氷点下20度でも十分流動性はあるように見えますが、冷凍庫から出した直後はもっと粘度が高い状態でした。
もちろん、常温ではもっとシャバシャバです。
つぎ、ウレアグリス。
ペットボトルのキャップはセロテープを輪っかにして発泡スチロールのトレーに貼り付けてありますが、爪楊枝でかき回すと、貼り付けてあるトレーまで一緒に動いてしまいました。
ちょっと低温には弱いか?
そして最後にシリコングリスです。
冷凍庫から出した直後でもしっかりと柔らかさも残っているようで、ウレアグリスのような硬さもありません。
さすが、マイナス30度の使用可能温度はだてではありませんでした。
ということで、どうやら手持ちの油脂の中ではシリコングリスが最も理想的のような感じです。
もっとも、いまの日本ではマイナス20度になるのは北海道くらいなので、ウレアグリスでもたぶん大丈夫だとは思います。
台風が通り過ぎたらシリコングリスを入れてみましょうか。

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24日の記事でメーターの暴走(振れ)について考えてみました。
では、この原因を取り除くにはどうしたらいいのでしょうか。
針の振れはスピードメーターケーブルのねじれによって引き起こされ、元をたどればそのケーブルから回転を受け取るメーター側の回転シャフトのフリクションの増大が根本原因のようだと推測されました。
前回はCRCを噴いて、一時的にフリクションはなくなったように思えました。
しかし、よくよく調べてみると、CRCは以下の理由からあまり使うべきではなさそうです。
■CRC

樹脂パーツを溶解してしまう。
実は学生の頃、原付(Racoon)のフロントブレーキレバーの摺動部の動きがシブくなった時にCRCを噴いてみたのですが、処置のあと、ブレーキランプが点灯しなくなりました。
で調べてみると、ブレーキレバーを握った時にレバーが押すスイッチの樹脂製の突起が溶けてなくなっていたのが原因でした。
もしCRCを必要以上に噴きこんで、内部のTRIPやODOメーターを駆動する歯車を溶解させてしまったら取り返しがつかないことになります。
もう一つ、CRCは揮発性があるため、一時的には潤滑を復活させられるかもしれませんが、所詮は一時しのぎでしかないという点。
では何を使えばよいのでしょうか。
いくつか条件があると思うのですが、概ね以下の条件を満たせばよいのではないか、と思います。
■粘度
そこそこ高速に回転する摺動部に使うので、回転で飛散するような低粘度ではないこと。
また、液状のものだと、せっかく塗布しても、メーターの取り付け角度からしてケーブル側に流れてしまって、いずれは潤滑の用をなさなくなると思われます。
そうかといってあまりに粘度が高すぎるとシャフトの回転を妨げてしまうかもしれません。
その限度がどれくらいなのかを見極めるところが難しそうです。
■耐温度変化
エンジンに近い部位ではないので数百度の耐熱性は必要ないでしょうが、メーターそのものが外界に晒された二輪車仕様なので、冬の氷点下から灼熱の真夏までの気温の環境下で正常に仕事をしてくれなければなりません。
低温側は -10度くらい、高温側はメーターが直射日光にさらされて熱がこもることを考えると 80度くらいまでは耐えてもらわないといけません。
■水や埃は気にしなくてよい
基本的にメーターケース内に密封され、ケーブルの取り付けリングでしっかり外界と遮断されているため、走行に伴う水分や埃の付着は心配しなくてよさそうです。
■樹脂への攻撃性がないこと
メーター内は、指針を駆動すためのマグネットと指針側のプレートのほか、TRIPやODOメーターを駆動するための樹脂製の歯車が多く配置されています。
注油位置とメーターの設置角度から考えて潤滑剤がメーター内部に流れ込んで歯車を浸潤することは考えにくいといえますが、先に記した使用温度の環境で潤滑剤から揮発する溶剤のようなものが歯車を侵すことがあってはなりませんので、そのような揮発性の溶剤を含まないものが好ましいと言えそうです。
さて、こう考えるとどのようなものがいいでしょうか。
■ラスペネ(WAKO's)

フッ素樹脂配合の浸透潤滑剤。
まーぼーさんが推してくださった潤滑剤です。
噴射タイプで、使い方はCRCと同じですが、粘度は高く、揮発性はないようです。
塗布するのにひと噴きふた噴きすれば作業を完了させられそうな手軽さが魅力です。
■チェーンルブ(FINISHLINE)

TREKさんにご提案いただいた潤滑剤。
拙宅でMTBのチェーンに塗布しているもので、私のTRANCE 2を購入した7年前に一緒に買ったもの。
余ったルブは流れますが、塗布部分に薄い塗膜を形成して摩擦を低減するのはチェーンで証明済み。
メーター内部ならばチェーンのように外界に晒される環境ではないので耐久性も期待できるかも、といったところです。
ただし、注意書きには『摂氏40度以上になるところ、凍結するところにはおかないでください』とあります。

う~ん、凍結するところとは何度以下のところなのかはっきりしませんが、これだとバイクの環境には苦しいか。
市場には同じチェーンルブでもほかにもっと耐環境性能の高いものがあるかもしれません。
■ウレアグリス

このグリスは、セルモーター作動時の異音を消すために、エンジンの近くにあるセルモーター内でも高温に耐えられるようにと購入した耐熱グリスです。
かなり耐久性が高いようで、使用可能温度範囲はマイナス20度から200度まで。

このグリスのおかげか、セルモーターは機嫌よく、異音も出さずに仕事をしてくれています。
余談ですが、そろそろ冬に入る前に再度セルモーターのグリスアップをしたいところです。
■シリコングリス

これはブレーキメンテナンス時にブレーキキャリパーのピストンのOリング周辺に塗布するために購入したもの。
能書きを見てみると、あれれ、耐熱温度はウレアグリスと同じですが、耐寒温度はウレアグリスよりも低温に強そうですね?
これらの中から、粘度や用途を俯瞰してみると、なんとなくウレアグリスがよいような気がします。
で、実際にどれくらいの耐寒性能があるのかを試してみることにしました。
季節的にこれから冬に向かうので、氷点下の朝にグリスが凍結したり流動性が失われたりしてスピードメーターのシャフトが回らなくなると運行に支障が出るからです。
ペットボトルのキャップにシリコングリス。

ウレアグリス。

チェーンルブ。

これらを適量(^^)サンプルとして取って、これを冷凍庫でひと晩冷やします。

翌日、これらを取り出して、流動性を維持しているかどうかを確かめてみます。

家庭用冷蔵庫内の温度はおよそマイナス20度。耐低温テストをするには十分です。
これは自転車用のチェーンルブ。

こちらはシリコングリス。

そして最後はウレアグリスです。

静止画だとなんとなくわかりにくいですね。
なので、動画を撮ってみました。
最初にチェーンルブ。
氷点下20度でも十分流動性はあるように見えますが、冷凍庫から出した直後はもっと粘度が高い状態でした。
もちろん、常温ではもっとシャバシャバです。
つぎ、ウレアグリス。
ペットボトルのキャップはセロテープを輪っかにして発泡スチロールのトレーに貼り付けてありますが、爪楊枝でかき回すと、貼り付けてあるトレーまで一緒に動いてしまいました。
ちょっと低温には弱いか?
そして最後にシリコングリスです。
冷凍庫から出した直後でもしっかりと柔らかさも残っているようで、ウレアグリスのような硬さもありません。
さすが、マイナス30度の使用可能温度はだてではありませんでした。
ということで、どうやら手持ちの油脂の中ではシリコングリスが最も理想的のような感じです。
もっとも、いまの日本ではマイナス20度になるのは北海道くらいなので、ウレアグリスでもたぶん大丈夫だとは思います。
台風が通り過ぎたらシリコングリスを入れてみましょうか。

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スピードメーターの暴走(振れ)の原因を考える
本日もご覧いただき、ありがとうございます。
北陸ツーリングの高速道路上で再発したスピードメーターの唸りと針の暴走。
症状は、遅い車を追い越す時に追い越し車線を時速100キロプラスアルファで走った時にメーターから唸り音が発生し、同時にメーターの針が踊り始めます。
具体的には、追い越しを完了して速度を時速100キロに落としても(速度はギアを6速に入れた状態のタコメーターの回転数で見当が付きます)、針は概ね120キロから180キロまでの間を不定周期で乱高下するというもの。
ない頭を使って原因を考えてみます。
今回は1枚の図以外はぜ~んぶ文字です。退屈かもしれません(^^;
下の図は以前分解して観察した記憶をもとにメーターの構造を簡単に図式化したものです。

下からのびてきている存在感の薄い青色の棒状のものは、ホイールからのびてきているスピードメーターケーブルの先端のシャフトで、オレンジ色のメーター側の回転を受ける回転軸(シャフト)に刺さっています。
オレンジ色のシャフトには緑色の永久磁石(マグネット)がついていて、これがメーターケーブルから伝わった回転を受け取って回転します。
そして、そのマグネットと数ミリの隙間を隔てて紺色の鉄製と思われるプレート(実物はドーム状のもの)がかぶさっていて、マグネットの回転を受けて、磁力で同様に回転しようとしますが、ピンク色のゼンマイ状のスプリングの力でゼロ位置に戻そうとする力が働き、この力とマグネットの回転させようとする磁力がバランスして走行中の速度が表示される、という仕組みです。
【参考記事】
スピードメーターに注油とグリスアップ
いままで発生している一連の不具合は、このシャフト(オレンジ色)の回転部分にガタが出てマグネット(緑色)が首を振り、プレート(紺色)に接触した、または、シャフトがプレート側にせり出してしまってマグネットがプレートに接触したのではないか、と考えていました。
しかし、先日来いただいているコメントを拝見していて、そうではなく、別の原因ではないかと思い至りました。
ポイントはいくつかあるのですが、
■100キロ以下で走行しているときは発生したことがない
■いちど発生するとスピードを30キロ近辺まで落とさないと復旧しない
■暴走が止まると何事もなかったかのように正常に速度をさす
■前兆として、タウンスピードでも指針の細かい振動が発生する
■メーターケーブルにほつれが発生する
といったところですが、今回は最後の2件については確認できていません。
こうした今までの様子と、22日の記事にいただいたコメントを総合して考えると、この針の暴走は以下のようなメカニズムかと。
■オレンジのシャフトの回転フリクションが大きくなってくる
これは注油する前後でアーレンキーを差し込んで、手回しした感触を比べてみてフリクションの増大を確認できています。
■このフリクションはスピードが上がってシャフトの回転が速くなるほど大きくなる
だから低速では出なかったのでしょう。
■メーターケーブルがこのフリクションに負けて一時的に回転が鈍る
つまり、オレンジのシャフトの回転フリクションによってシャフトの回転に要する力が大きくなり、そのフリクションにメーターケーブルが負けてケーブルのチューブの中で雑巾を絞るようにねじれてしまうのだろうと思われます。
■限界点を超えると、こんどはケーブルの反力にフリクションが負けてシャフトが回る
しかし、当然のことながらケーブルも際限なくねじれることはなく、ある限界点に達してねじれることができなくなると、こんどはオレンジシャフトのフリクションが回転力に負けて回ります。
この時、ねじれたケーブルが元に戻ろうとする力がケーブルそのものがホイールによって回されている回転に加わり、シャフトは実際にホイールがケーブルを回している回転以上の回転を受け取って回されます。
この加速された回転によって、実際には100キロしか出ていないはずなのにそれ以上の速度をさしてしまう。
■あとはこれの繰り返し
おそらく、ここでケーブルのねじれが解放された時点でオレンジシャフトは正常な回転数まで戻るのだと思いますが、ここでまたフリクションがケーブルをねじり始め...という形でこのサイクルが繰り返されるのだと思います。
それなら100キロで走っているなら、ねじれが解消された時に針は100キロまで下りてきて、120キロ以上をさすことはないのではないか、という疑問もわきます。
それは、恐らくメーターの針を支えるパーツ、たぶん紺色プレートの回転軸のどこかに設置されているダンパーのせいだと思われます。
その存在を確認できていませんので図には書き込んでいませんが、そのダンパーがシャフトのフリクションによる停止でもたらされる針の急降下を妨げているのだと思います。
だから、針が実際の速度にまで下りきる前に、上記のサイクルが繰り返されてしまう。
では、そのダンパーとは何のためのダンパーか?
想像ですが、特に急発進をした際に、急に緑マグネットが回転をあげることによって、針が過敏に跳ね上がるのを防ぐ、つまりピンクのスプリングとのバランスを助ける目的と、もう一つは走行中の振動などによって針が振れるのを防ぐ目的でしょう。
こう考える根拠は、もう25年くらい前にCar Graphic TVで、イタリアのクルマに仮付されたタコメーターの針がほんの軽いブリッピングでレッドゾーンまで跳ね上がったことに驚いた松任谷正隆さんに、編集長が『たぶんダンピングがきいていないんでしょう』と解説していたのを覚えていたことです。
さて、これで唸り音まで説明できているかどうかはいささか疑わしいのですが、ケーブルがほつれてしまうことは説明できていると思います。
この推測があたっているなら、そして冒頭の図がフリクションが発生する箇所を適切に示しているなら、どこに注油をすればよいかがわかってきます。
先日、CRCを噴いた矢印の部分ですね~
長くなってしまったので、何を使うかは次回に(^^)

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北陸ツーリングの高速道路上で再発したスピードメーターの唸りと針の暴走。
症状は、遅い車を追い越す時に追い越し車線を時速100キロプラスアルファで走った時にメーターから唸り音が発生し、同時にメーターの針が踊り始めます。
具体的には、追い越しを完了して速度を時速100キロに落としても(速度はギアを6速に入れた状態のタコメーターの回転数で見当が付きます)、針は概ね120キロから180キロまでの間を不定周期で乱高下するというもの。
ない頭を使って原因を考えてみます。
今回は1枚の図以外はぜ~んぶ文字です。退屈かもしれません(^^;
下の図は以前分解して観察した記憶をもとにメーターの構造を簡単に図式化したものです。

下からのびてきている存在感の薄い青色の棒状のものは、ホイールからのびてきているスピードメーターケーブルの先端のシャフトで、オレンジ色のメーター側の回転を受ける回転軸(シャフト)に刺さっています。
オレンジ色のシャフトには緑色の永久磁石(マグネット)がついていて、これがメーターケーブルから伝わった回転を受け取って回転します。
そして、そのマグネットと数ミリの隙間を隔てて紺色の鉄製と思われるプレート(実物はドーム状のもの)がかぶさっていて、マグネットの回転を受けて、磁力で同様に回転しようとしますが、ピンク色のゼンマイ状のスプリングの力でゼロ位置に戻そうとする力が働き、この力とマグネットの回転させようとする磁力がバランスして走行中の速度が表示される、という仕組みです。
【参考記事】
スピードメーターに注油とグリスアップ
いままで発生している一連の不具合は、このシャフト(オレンジ色)の回転部分にガタが出てマグネット(緑色)が首を振り、プレート(紺色)に接触した、または、シャフトがプレート側にせり出してしまってマグネットがプレートに接触したのではないか、と考えていました。
しかし、先日来いただいているコメントを拝見していて、そうではなく、別の原因ではないかと思い至りました。
ポイントはいくつかあるのですが、
■100キロ以下で走行しているときは発生したことがない
■いちど発生するとスピードを30キロ近辺まで落とさないと復旧しない
■暴走が止まると何事もなかったかのように正常に速度をさす
■前兆として、タウンスピードでも指針の細かい振動が発生する
■メーターケーブルにほつれが発生する
といったところですが、今回は最後の2件については確認できていません。
こうした今までの様子と、22日の記事にいただいたコメントを総合して考えると、この針の暴走は以下のようなメカニズムかと。
■オレンジのシャフトの回転フリクションが大きくなってくる
これは注油する前後でアーレンキーを差し込んで、手回しした感触を比べてみてフリクションの増大を確認できています。
■このフリクションはスピードが上がってシャフトの回転が速くなるほど大きくなる
だから低速では出なかったのでしょう。
■メーターケーブルがこのフリクションに負けて一時的に回転が鈍る
つまり、オレンジのシャフトの回転フリクションによってシャフトの回転に要する力が大きくなり、そのフリクションにメーターケーブルが負けてケーブルのチューブの中で雑巾を絞るようにねじれてしまうのだろうと思われます。
■限界点を超えると、こんどはケーブルの反力にフリクションが負けてシャフトが回る
しかし、当然のことながらケーブルも際限なくねじれることはなく、ある限界点に達してねじれることができなくなると、こんどはオレンジシャフトのフリクションが回転力に負けて回ります。
この時、ねじれたケーブルが元に戻ろうとする力がケーブルそのものがホイールによって回されている回転に加わり、シャフトは実際にホイールがケーブルを回している回転以上の回転を受け取って回されます。
この加速された回転によって、実際には100キロしか出ていないはずなのにそれ以上の速度をさしてしまう。
■あとはこれの繰り返し
おそらく、ここでケーブルのねじれが解放された時点でオレンジシャフトは正常な回転数まで戻るのだと思いますが、ここでまたフリクションがケーブルをねじり始め...という形でこのサイクルが繰り返されるのだと思います。
それなら100キロで走っているなら、ねじれが解消された時に針は100キロまで下りてきて、120キロ以上をさすことはないのではないか、という疑問もわきます。
それは、恐らくメーターの針を支えるパーツ、たぶん紺色プレートの回転軸のどこかに設置されているダンパーのせいだと思われます。
その存在を確認できていませんので図には書き込んでいませんが、そのダンパーがシャフトのフリクションによる停止でもたらされる針の急降下を妨げているのだと思います。
だから、針が実際の速度にまで下りきる前に、上記のサイクルが繰り返されてしまう。
では、そのダンパーとは何のためのダンパーか?
想像ですが、特に急発進をした際に、急に緑マグネットが回転をあげることによって、針が過敏に跳ね上がるのを防ぐ、つまりピンクのスプリングとのバランスを助ける目的と、もう一つは走行中の振動などによって針が振れるのを防ぐ目的でしょう。
こう考える根拠は、もう25年くらい前にCar Graphic TVで、イタリアのクルマに仮付されたタコメーターの針がほんの軽いブリッピングでレッドゾーンまで跳ね上がったことに驚いた松任谷正隆さんに、編集長が『たぶんダンピングがきいていないんでしょう』と解説していたのを覚えていたことです。
さて、これで唸り音まで説明できているかどうかはいささか疑わしいのですが、ケーブルがほつれてしまうことは説明できていると思います。
この推測があたっているなら、そして冒頭の図がフリクションが発生する箇所を適切に示しているなら、どこに注油をすればよいかがわかってきます。
先日、CRCを噴いた矢印の部分ですね~
長くなってしまったので、何を使うかは次回に(^^)

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また針が躍った ~ バルブ交換のついでにメーターに注油
本日もご覧いただき、ありがとうございます。
先日交換したRTのメーターの照明バルブ。
バルブを交換するだけなら作業はわずかなのですが、そのバルブを交換可能にするためにしなければならない前工程が、RTの場合はかなりあってそうとう面倒です。
できれば単体ではしたくない作業。
実は、先日の北陸方面ツーリングの時、帰りの高速道路上で昨年寒くなってから発生したスピードメーターの唸りと踊りが再発しました。
ぶるぶる震えるという生易しいものではなく、100km/hで走っているのに針が唸り音とともに 120~160km/hの間を行ったり来たりするのです。
これをついでに処置しようということで、バルブ交換と同時に再度メーターを分解です。
いちど分解しているので、ガレージの中でそのままグラスを外して中身を取り出すことができます。
ODOとTRIPを動かす歯車は異常ありません。

マグネットとメーターの針を動かすプレートとのクリアランスは問題はなく、特段ガタがあるようにも見えません。

とりあえず、このケーブルが刺さる穴の周囲の回転軸の隙間にCRCを噴いてアーレンキーを挿入して回転させてみると、処置前よりはぐんと軽く回るようにはなりました。

さて、いったいこの針の踊りはなぜ起こるのでしょうか。
詳しいメーターの構造と分解の様子は、前回同様の処置をした記事に詳しいのでそちらをご覧いただくとして、最も考えられるのは、ケーブルから回転を受け取って、磁力で指針を回すマグネットが指針のプレートに接触することです。
しかし、前回も今回も手元で確認した限りはそのような接触に至るようなガタは感じられません。
謎です。
もう一つ、今回も注油に使ったのはCRCですが、高速に回転するところであることを考えると、この回転部分にCRCを噴くのが本当にいいことなのかどうか。
CRCは、本来潤滑の役目を果たすグリスを洗い流してしまうことも考えられるため、本当はもっと粘度の高いグリスを注入すべきところ、逆にそのグリスが飛んでしまうことにつながっているかもしれません。
しかし残念ながら、調べてみてもメーターのグリスアップに適切なグリスが何なのかを知る手掛かりがありません。
このように症状が現れるたびの対症療法で処置をしていても、摺動部分のベアリングの劣化を進めるだけのような気もしますし、根本的な治療の術がわからないのは困ったものです。
8万キロを刻んだODOをリセットしてしまうような新品交換はしたくありませんし、どうしたものでしょう。

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先日交換したRTのメーターの照明バルブ。
バルブを交換するだけなら作業はわずかなのですが、そのバルブを交換可能にするためにしなければならない前工程が、RTの場合はかなりあってそうとう面倒です。
できれば単体ではしたくない作業。
実は、先日の北陸方面ツーリングの時、帰りの高速道路上で昨年寒くなってから発生したスピードメーターの唸りと踊りが再発しました。
ぶるぶる震えるという生易しいものではなく、100km/hで走っているのに針が唸り音とともに 120~160km/hの間を行ったり来たりするのです。
これをついでに処置しようということで、バルブ交換と同時に再度メーターを分解です。
いちど分解しているので、ガレージの中でそのままグラスを外して中身を取り出すことができます。
ODOとTRIPを動かす歯車は異常ありません。

マグネットとメーターの針を動かすプレートとのクリアランスは問題はなく、特段ガタがあるようにも見えません。

とりあえず、このケーブルが刺さる穴の周囲の回転軸の隙間にCRCを噴いてアーレンキーを挿入して回転させてみると、処置前よりはぐんと軽く回るようにはなりました。

さて、いったいこの針の踊りはなぜ起こるのでしょうか。
詳しいメーターの構造と分解の様子は、前回同様の処置をした記事に詳しいのでそちらをご覧いただくとして、最も考えられるのは、ケーブルから回転を受け取って、磁力で指針を回すマグネットが指針のプレートに接触することです。
しかし、前回も今回も手元で確認した限りはそのような接触に至るようなガタは感じられません。
謎です。
もう一つ、今回も注油に使ったのはCRCですが、高速に回転するところであることを考えると、この回転部分にCRCを噴くのが本当にいいことなのかどうか。
CRCは、本来潤滑の役目を果たすグリスを洗い流してしまうことも考えられるため、本当はもっと粘度の高いグリスを注入すべきところ、逆にそのグリスが飛んでしまうことにつながっているかもしれません。
しかし残念ながら、調べてみてもメーターのグリスアップに適切なグリスが何なのかを知る手掛かりがありません。
このように症状が現れるたびの対症療法で処置をしていても、摺動部分のベアリングの劣化を進めるだけのような気もしますし、根本的な治療の術がわからないのは困ったものです。
8万キロを刻んだODOをリセットしてしまうような新品交換はしたくありませんし、どうしたものでしょう。

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スピードメーターに注油とグリスアップ
本日もご覧いただき、ありがとうございます。
先週の3連休中日に行った清水の帰り。
中央高速上でプチ故障があったと書きました。
この土日はその修理を行ないました。
以前、寒い朝にメーター付近が発生源と思われる唸り音がすることがありましたが、しばらく鳴りを潜めていました。
ところが、このロングツーリングの高速道路上で、これが発生したのです。
しかも、今回は音だけではなく、スピード表示が大幅に狂いました。
まわりのクルマの流れに合わせて時速100キロ弱くらいで走っているときに、いきなり『くぉぉぉ...』という音がしたと思ったら、スピードメーターの針が180キロに跳ね上がり、そのあと、220キロと160キロの間を行ったり来たり。
このまま走行しているとメーターが壊れるかもしれない、と思って、あわててすぐに見えた退避エリアに滑り込みました。
例によって、40キロを切るころには音も消え、再発進すると何事もなかったように音もせず、正常な速度表示になりました。
この異音と針の踊りは2年ほど前にいつもお世話になっているはるかぱぱさんのRTでも発生していて、その修理の記事が年末に更新されていました。
音だけが鳴っているだけのときはしばらく様子を見ていようと思っていましたが、針が踊り始めてしまったら放置しているとメーターが壊れるかもしれないため、手を入れることにしました。
朝、家内が出かけるというので駅まで送っていきました。
久々に寒い朝、氷点下2.5度でした。

鴨川沿いもいかにも寒そうです。

寒いガレージでさっさとメーターを取り外し、暖かい部屋に持ち込んで作業開始です。

メーターを裏返します。

そして、このリングの縁のかしめを根気よくめくっていく作業の開始です。

1周目。

2周目。

何周してもなかなか外れる気配がありません。

メーターケースがだいぶ傷んできたのでテープで保護したりしますが、あまり意味はなかったかもしれません。

マイナスドライバを2本使って、直接ケースにドライバの角が当たらないようにして、だいぶはかどるようになりました。

ある程度めくれたら、リングのかしめとケース本体の隙間にドライバの先を挿入してさらにめくります。

何時間格闘したか、ようやく外れました。

リングの内側には防水用のパッキンが入っていました。
結局、土曜日の昼にリングを外す作業を開始して、外し終わったのは日曜日のお昼過ぎ。
休み休みだとは言いながら、分解できるということを知っていなかったら、絶対に途中で挫折している作業でした。
はるかぱぱさん、ありがとうございます。
このケースの中のメーター本体をケースから取り出さなくてはなりません。

まずはケース横のリセットノブを外します。
このノブの穴の奥にネジがあります。

かなり細く、細目のドライバでは緩みません。精密ドライバの一番太いものでゆるめます。

外れました。

次に、このゴムの蓋、防水用と思われるものですが、これもめくらないとシャフトが抜けません。

完全に外さなくてもこれくらいまでめくると、リセットノブのシャフトが抜けるようになります。

しかる後に、メーター裏側の2本のネジを外すと...

本体が出てきました。

はるかぱぱさんからいただいた情報では、このシャフトの回転がかなり渋くなっているようです。
このスピードメーターケーブルのシャフトが入る穴にアーレンキーを入れて回してみると、思ったよりも重い感触です。

やはりここのフリクションが大きくなっているようです。
作業の前に、全体の構造を見てみます。
この写真はメーター本体を後ろから見たところ。

1番のフライホイールのような形をしたものがスピードメーターケーブルに接続されるシャフトと直結されていて、走行するとこれが回ります。
これは磁石で、鉄を近づけると引っ付きます。
この円盤が回ると、その磁力の力で2番のリングもまわります。
2番のリングの向こう側(メーターの表側のほう)には3番のぜんまい状のバネがついていて、このばねの力と2番のリングの回る力がバランスしてある一定の位置で止まるようになっています。

この2番のリングから生えているシャフトの先にメーターの指針がついていて、文字盤の数字を指して速度を表示する、という仕組み。
しかし、よくこんな仕組みで正確に速度が表示できるものですね。
ただ、この構造だけ見ると、あの異音と針の踊りの発生は説明しづらいようにも思えます。
1番と2番はわずかな隙間を隔てて回転していますが、針の踊りはこの二つが接触することで起こると想像できます。
でも、1番も2番もしっかりしていて、偏心やがたつきは見当たりません。
先に進みます。
メーターの正面から見て左側。

TRIPのリセットの部のシャフトが生えています。
では、ODOやTRIPはどう動いているかというと。
先ほどの1番のシャフトについているギアが4番のギアを回し、4番のギアが5番のギアを回し、さらに5番のギアが6番のギアを回してODOメーターを回しています。
5番のギアは6番と同時に7番の円盤ギアを回していて...

7番のギアが下の方にある8番のギアを回してTRIPメーターを回しています。

...なるほど。
ではフリクションが大きくなっている入力部分のシャフトを見てみます。

シャフトはリングの内側全体が回転するので、この矢印のところに注油してみます。
これで先ほどのようにアーレンキーを指して回してみると、回転がぐんと軽くなりました。
さて、せっかくなので、念のためにODO、TRIPを回すギアも注油しておきます。
これらの部分は、軽くグリスが塗布されているようでグリスの痕跡があったのですが、汚れていることもあり、グリスアップしなおすことにしました。
使うのはシリコングリスです。

ODOメーターのドリブンギア。

ODOメーターをドライブするギアのドリブン側。

ケーブル回転の最初の動力受取部分。

そして、TRIPメーターのドリブンギア。

グリスはすべてドリブン側にのみ少量を塗っておきました。
とりあえず、これで注油は完了。
ケースの中を見てみます。
ここにメーターの照明球が入ります。

メーターの裏側。

上の方にデータ印が見えます。
よく見てみると2003年の1月7日の日付です(d.m.y表示)。

中古車は履歴がわからないとメーター交換の可能性もありますが、これで購入時のODOメーターは間違いないことがわかります。
さて、組み上げて車体にセット。

すべてを復旧して試走してみましたが、メーターがさっぱり動きません。
すわ壊したか、と焦りましたが、車体に取り付けるときにホイールから延びるメーターケーブルをメーター本体に接続するのを忘れていたのが原因でした(^^;
またパネルなどすべてを外してケーブルを接続。
こんなことをしていたので、結局終わったのは16:00。
本当のテストランをして異常なしを確認しました。
明日の通勤時にスピードを出して異常ないことが確認できればOKですね。

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先週の3連休中日に行った清水の帰り。
中央高速上でプチ故障があったと書きました。
この土日はその修理を行ないました。
以前、寒い朝にメーター付近が発生源と思われる唸り音がすることがありましたが、しばらく鳴りを潜めていました。
ところが、このロングツーリングの高速道路上で、これが発生したのです。
しかも、今回は音だけではなく、スピード表示が大幅に狂いました。
まわりのクルマの流れに合わせて時速100キロ弱くらいで走っているときに、いきなり『くぉぉぉ...』という音がしたと思ったら、スピードメーターの針が180キロに跳ね上がり、そのあと、220キロと160キロの間を行ったり来たり。
このまま走行しているとメーターが壊れるかもしれない、と思って、あわててすぐに見えた退避エリアに滑り込みました。
例によって、40キロを切るころには音も消え、再発進すると何事もなかったように音もせず、正常な速度表示になりました。
この異音と針の踊りは2年ほど前にいつもお世話になっているはるかぱぱさんのRTでも発生していて、その修理の記事が年末に更新されていました。
音だけが鳴っているだけのときはしばらく様子を見ていようと思っていましたが、針が踊り始めてしまったら放置しているとメーターが壊れるかもしれないため、手を入れることにしました。
朝、家内が出かけるというので駅まで送っていきました。
久々に寒い朝、氷点下2.5度でした。

鴨川沿いもいかにも寒そうです。

寒いガレージでさっさとメーターを取り外し、暖かい部屋に持ち込んで作業開始です。

メーターを裏返します。

そして、このリングの縁のかしめを根気よくめくっていく作業の開始です。

1周目。

2周目。

何周してもなかなか外れる気配がありません。

メーターケースがだいぶ傷んできたのでテープで保護したりしますが、あまり意味はなかったかもしれません。

マイナスドライバを2本使って、直接ケースにドライバの角が当たらないようにして、だいぶはかどるようになりました。

ある程度めくれたら、リングのかしめとケース本体の隙間にドライバの先を挿入してさらにめくります。

何時間格闘したか、ようやく外れました。

リングの内側には防水用のパッキンが入っていました。
結局、土曜日の昼にリングを外す作業を開始して、外し終わったのは日曜日のお昼過ぎ。
休み休みだとは言いながら、分解できるということを知っていなかったら、絶対に途中で挫折している作業でした。
はるかぱぱさん、ありがとうございます。
このケースの中のメーター本体をケースから取り出さなくてはなりません。

まずはケース横のリセットノブを外します。
このノブの穴の奥にネジがあります。

かなり細く、細目のドライバでは緩みません。精密ドライバの一番太いものでゆるめます。

外れました。

次に、このゴムの蓋、防水用と思われるものですが、これもめくらないとシャフトが抜けません。

完全に外さなくてもこれくらいまでめくると、リセットノブのシャフトが抜けるようになります。

しかる後に、メーター裏側の2本のネジを外すと...

本体が出てきました。

はるかぱぱさんからいただいた情報では、このシャフトの回転がかなり渋くなっているようです。
このスピードメーターケーブルのシャフトが入る穴にアーレンキーを入れて回してみると、思ったよりも重い感触です。

やはりここのフリクションが大きくなっているようです。
作業の前に、全体の構造を見てみます。
この写真はメーター本体を後ろから見たところ。

1番のフライホイールのような形をしたものがスピードメーターケーブルに接続されるシャフトと直結されていて、走行するとこれが回ります。
これは磁石で、鉄を近づけると引っ付きます。
この円盤が回ると、その磁力の力で2番のリングもまわります。
2番のリングの向こう側(メーターの表側のほう)には3番のぜんまい状のバネがついていて、このばねの力と2番のリングの回る力がバランスしてある一定の位置で止まるようになっています。

この2番のリングから生えているシャフトの先にメーターの指針がついていて、文字盤の数字を指して速度を表示する、という仕組み。
しかし、よくこんな仕組みで正確に速度が表示できるものですね。
ただ、この構造だけ見ると、あの異音と針の踊りの発生は説明しづらいようにも思えます。
1番と2番はわずかな隙間を隔てて回転していますが、針の踊りはこの二つが接触することで起こると想像できます。
でも、1番も2番もしっかりしていて、偏心やがたつきは見当たりません。
先に進みます。
メーターの正面から見て左側。

TRIPのリセットの部のシャフトが生えています。
では、ODOやTRIPはどう動いているかというと。
先ほどの1番のシャフトについているギアが4番のギアを回し、4番のギアが5番のギアを回し、さらに5番のギアが6番のギアを回してODOメーターを回しています。
5番のギアは6番と同時に7番の円盤ギアを回していて...

7番のギアが下の方にある8番のギアを回してTRIPメーターを回しています。

...なるほど。
ではフリクションが大きくなっている入力部分のシャフトを見てみます。

シャフトはリングの内側全体が回転するので、この矢印のところに注油してみます。
これで先ほどのようにアーレンキーを指して回してみると、回転がぐんと軽くなりました。
さて、せっかくなので、念のためにODO、TRIPを回すギアも注油しておきます。
これらの部分は、軽くグリスが塗布されているようでグリスの痕跡があったのですが、汚れていることもあり、グリスアップしなおすことにしました。
使うのはシリコングリスです。

ODOメーターのドリブンギア。

ODOメーターをドライブするギアのドリブン側。

ケーブル回転の最初の動力受取部分。

そして、TRIPメーターのドリブンギア。

グリスはすべてドリブン側にのみ少量を塗っておきました。
とりあえず、これで注油は完了。
ケースの中を見てみます。
ここにメーターの照明球が入ります。

メーターの裏側。

上の方にデータ印が見えます。
よく見てみると2003年の1月7日の日付です(d.m.y表示)。

中古車は履歴がわからないとメーター交換の可能性もありますが、これで購入時のODOメーターは間違いないことがわかります。
さて、組み上げて車体にセット。

すべてを復旧して試走してみましたが、メーターがさっぱり動きません。
すわ壊したか、と焦りましたが、車体に取り付けるときにホイールから延びるメーターケーブルをメーター本体に接続するのを忘れていたのが原因でした(^^;
またパネルなどすべてを外してケーブルを接続。
こんなことをしていたので、結局終わったのは16:00。
本当のテストランをして異常なしを確認しました。
明日の通勤時にスピードを出して異常ないことが確認できればOKですね。

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スピードメーターケーブルを交換した
本日もご覧いただき、ありがとうございます。
最近、というか、ずいぶん前からスピードメーターの針が安定しない現象が起こっていました。
具体的には、スタートから時速40キロくらいまでの間、加速中でも定速走行中でも針がふらふらとふれるのです。
40キロを超えると針の振れはさほど気にならないレベルまで落ち着きますが、それでもよく見ると細かく震えているのがわかりました。
なんだか過走行の路線バスのスピードメーターのようで、いかにもくたびれている感が強く、気になっていました。
そんなある日、いつものように通勤で走っていると、時速60キロくらいでいきなりフロントから異音が発生しました。
『くぉおおおー...』とも『きゅるるる...』とも聞こえる、たいへん耳障りな音で、恐らく私が走っているのを歩道から眺めていても、この音は聞こえているだろうな、というくらいの音、ヘルメットの中にも聞こえてきます。
そこで調達したスピードメーターケーブル。
土曜日に交換を行ないました。
これが新しいケーブル。
こちらはメーター側に接続するほうです。

昔々の自転車のスピードメーターケーブルと同じように、メーター裏にねじ込んでやるタイプです。
こちらはホイール側。

ケーブルから出っ張っている円形のアームにボルトを通してギアに固定します。
ケーブルの端面にはケーブルの先にギアと噛み合うマイナスネジの頭と同じような溝が切られた接続端がのぞいています。
パッと見は、昔のカメラのケーブルレリーズのような感じです。

さて、作業にかかります。
メーターケーブルひとつを交換するのにも、フルカウルだと障害物が多く、けっこう多くの部品を取り外さないといけません。
基本的に、フロントのインパネ類はそっくりはずさないと、メーター裏のケーブル接続部分にアクセスすることはできません。
フロントのウィンドシールドを外してからアッパーカウルを取り外しにかかります。
この四つのボルトと...

左右のボルトと、RAMマウントを止めているボルトを外すと...

アッパーカウルが外れます。

インパネを外すにはアッパーカウルに隠されていた上側2本のボルトと、左右と下にとめられているボルトを外します。

車体側からはこれでインパネはフリーになりますが、ヘッドライトの光軸調整のノブと、フォグランプ用のスイッチ、RID、さらに私の車両にはオイルクーラーファンのパイロットランプがついているため、これを外さないと車体から完全に取り外すことはできません。
ノブはこのいもねじをはずすことで簡単に外れます。

ちょうどこの位置にネジがはまって固定しています。

さらに、調整ノブの先にはまっているケーブルをインパネに固定している樹脂製の大きなナットも外します。

これで光軸調整用のケーブルが外れます。
次に、オイルクーラーファンのパイロットランプのLEDが設置されているプレートを外します。
矢印のところに通っているいもねじを外すことで簡単に分離できます。

この部分は長いドライバーは入らないので、フレキシブルシャフトドライバーが使いやすいでしょう。
そして、フォグランプスイッチの奥で接続されているスイッチのカプラーを外します。

最後にRIDをインパネから外し(写真撮り忘れ)、これでインパネを完全に車体から外すことができますが、メーターの裏側に手を入れようとすると、さらにメーターがはまっているブラケットをずらさないといけません。
そのためには、左右にあるスピーカーを外す必要があります。
私はオーディオを付けていませんし、オープンエアで大音量で音楽を流す趣味もありませんので無用の長物、外してしまったほうが軽量化できていいのかもしれませんが、たいへんそうなのでまた機会があれば(^^)
まず、スピーカーボックスですが、赤い丸で囲んだボルト(トルクス)3本で外れます。

このボルトを外すとスピーカーボックスを少しずらすことができるようになるので、ようやくメーターのブラケットを固定しているボルトにアクセスすることができるようになります。固定しているボルトは全部で4本。

さらに、ウィンドシールドを動かすアームユニットをフリーにしてずらすことができれば、メーターの裏へのアクセスがより簡単になります。
止まっているボルトは左右2本ずつの計4本。

ボルトの裏側はセルフロックナットがついていますので、なくさないように要注意。
ここまで外してメーター裏側のケーブルを外すことができました。
ホイール側はこのボルト1本なので、ドライバ1本で簡単に外れます。

外した後はこんなギアが生えています。

これがケーブル側のメスにかみ合ってケーブルを回すという構造。

新しいケーブルを装着します。

簡単なように見えてなかなかはまりません。
このケーブルはケーブルチューブの中でケーブルが前後に少し動きますので、ケーブルのホイール側にケーブルを寄せてホイール側端からギアと噛み合うメスの切り込みを少し露出させてギアにはめてからケーブルを固定するとすんなりいきます。
古いケーブルと同じルートを通します。
ケーブルガイドにケーブルをしっかりはめます。

下の写真はフロントフォーク左側からのぞいた様子で、ここで何種類かの電装系ケーブルとメーターケーブルがタイラップでまとめられています。

新しいケーブルをセットするときは、この束に沿わせてケーブルを通し、タイラップで新しいケーブルと配線の束を緩くまとめた後、古いタイラップを切って古いケーブルを抜きます。しかる後に新しいタイラップを締め上げると、交換前の状態を再現することができます。
古いケーブルのメーター側をのぞいてみると、なんとなくケーブルを構成しているワイヤの一部が切れてほつれているように見えます。

これが針の振れの原因でしょう。
しかし、あの大音量のギアか何かの唸りの原因というにはちょっとしょぼいような気もします。
あの異音は主に氷点に近い低温時に発生することが多い気がするので、通勤時に出ないかどうか注意しておきましょう。
テストランでは発進から60キロまで非常にスムーズな動きで、従来はふらふらと安定しなかった40キロの定速走行でも針はびしっと40キロを指して微動だにしません。
実に気持ちいいものです。やはりこうでなくてはいけません。
すっきりしたところで、この日はそばのお鍋をいただきに行きました。

牡蠣鍋です。
おいしくいただいて温まりました(^^)


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最近、というか、ずいぶん前からスピードメーターの針が安定しない現象が起こっていました。
具体的には、スタートから時速40キロくらいまでの間、加速中でも定速走行中でも針がふらふらとふれるのです。
40キロを超えると針の振れはさほど気にならないレベルまで落ち着きますが、それでもよく見ると細かく震えているのがわかりました。
なんだか過走行の路線バスのスピードメーターのようで、いかにもくたびれている感が強く、気になっていました。
そんなある日、いつものように通勤で走っていると、時速60キロくらいでいきなりフロントから異音が発生しました。
『くぉおおおー...』とも『きゅるるる...』とも聞こえる、たいへん耳障りな音で、恐らく私が走っているのを歩道から眺めていても、この音は聞こえているだろうな、というくらいの音、ヘルメットの中にも聞こえてきます。
そこで調達したスピードメーターケーブル。
土曜日に交換を行ないました。
これが新しいケーブル。
こちらはメーター側に接続するほうです。

昔々の自転車のスピードメーターケーブルと同じように、メーター裏にねじ込んでやるタイプです。
こちらはホイール側。

ケーブルから出っ張っている円形のアームにボルトを通してギアに固定します。
ケーブルの端面にはケーブルの先にギアと噛み合うマイナスネジの頭と同じような溝が切られた接続端がのぞいています。
パッと見は、昔のカメラのケーブルレリーズのような感じです。

さて、作業にかかります。
メーターケーブルひとつを交換するのにも、フルカウルだと障害物が多く、けっこう多くの部品を取り外さないといけません。
基本的に、フロントのインパネ類はそっくりはずさないと、メーター裏のケーブル接続部分にアクセスすることはできません。
フロントのウィンドシールドを外してからアッパーカウルを取り外しにかかります。
この四つのボルトと...

左右のボルトと、RAMマウントを止めているボルトを外すと...

アッパーカウルが外れます。

インパネを外すにはアッパーカウルに隠されていた上側2本のボルトと、左右と下にとめられているボルトを外します。

車体側からはこれでインパネはフリーになりますが、ヘッドライトの光軸調整のノブと、フォグランプ用のスイッチ、RID、さらに私の車両にはオイルクーラーファンのパイロットランプがついているため、これを外さないと車体から完全に取り外すことはできません。
ノブはこのいもねじをはずすことで簡単に外れます。

ちょうどこの位置にネジがはまって固定しています。

さらに、調整ノブの先にはまっているケーブルをインパネに固定している樹脂製の大きなナットも外します。

これで光軸調整用のケーブルが外れます。
次に、オイルクーラーファンのパイロットランプのLEDが設置されているプレートを外します。
矢印のところに通っているいもねじを外すことで簡単に分離できます。

この部分は長いドライバーは入らないので、フレキシブルシャフトドライバーが使いやすいでしょう。
そして、フォグランプスイッチの奥で接続されているスイッチのカプラーを外します。

最後にRIDをインパネから外し(写真撮り忘れ)、これでインパネを完全に車体から外すことができますが、メーターの裏側に手を入れようとすると、さらにメーターがはまっているブラケットをずらさないといけません。
そのためには、左右にあるスピーカーを外す必要があります。
私はオーディオを付けていませんし、オープンエアで大音量で音楽を流す趣味もありませんので無用の長物、外してしまったほうが軽量化できていいのかもしれませんが、たいへんそうなのでまた機会があれば(^^)
まず、スピーカーボックスですが、赤い丸で囲んだボルト(トルクス)3本で外れます。

このボルトを外すとスピーカーボックスを少しずらすことができるようになるので、ようやくメーターのブラケットを固定しているボルトにアクセスすることができるようになります。固定しているボルトは全部で4本。

さらに、ウィンドシールドを動かすアームユニットをフリーにしてずらすことができれば、メーターの裏へのアクセスがより簡単になります。
止まっているボルトは左右2本ずつの計4本。

ボルトの裏側はセルフロックナットがついていますので、なくさないように要注意。
ここまで外してメーター裏側のケーブルを外すことができました。
ホイール側はこのボルト1本なので、ドライバ1本で簡単に外れます。

外した後はこんなギアが生えています。

これがケーブル側のメスにかみ合ってケーブルを回すという構造。

新しいケーブルを装着します。

簡単なように見えてなかなかはまりません。
このケーブルはケーブルチューブの中でケーブルが前後に少し動きますので、ケーブルのホイール側にケーブルを寄せてホイール側端からギアと噛み合うメスの切り込みを少し露出させてギアにはめてからケーブルを固定するとすんなりいきます。
古いケーブルと同じルートを通します。
ケーブルガイドにケーブルをしっかりはめます。

下の写真はフロントフォーク左側からのぞいた様子で、ここで何種類かの電装系ケーブルとメーターケーブルがタイラップでまとめられています。

新しいケーブルをセットするときは、この束に沿わせてケーブルを通し、タイラップで新しいケーブルと配線の束を緩くまとめた後、古いタイラップを切って古いケーブルを抜きます。しかる後に新しいタイラップを締め上げると、交換前の状態を再現することができます。
古いケーブルのメーター側をのぞいてみると、なんとなくケーブルを構成しているワイヤの一部が切れてほつれているように見えます。

これが針の振れの原因でしょう。
しかし、あの大音量のギアか何かの唸りの原因というにはちょっとしょぼいような気もします。
あの異音は主に氷点に近い低温時に発生することが多い気がするので、通勤時に出ないかどうか注意しておきましょう。
テストランでは発進から60キロまで非常にスムーズな動きで、従来はふらふらと安定しなかった40キロの定速走行でも針はびしっと40キロを指して微動だにしません。
実に気持ちいいものです。やはりこうでなくてはいけません。
すっきりしたところで、この日はそばのお鍋をいただきに行きました。

牡蠣鍋です。
おいしくいただいて温まりました(^^)


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